くすぐりカードバトル2
Added 2023-02-19 10:12:06 +0000 UTCアリス 「琉唯ちゃんの“くすぐり力”は1かぁ。致命的な低さだね~…。」 今度は女性型のマネキンを私が実際にくすぐって、私のくすぐりの上手さを調べたのだが、1というのは最低数値らしく、私は人をくすぐる事に向いてないらしい。 琉唯 「……仕方ないじゃない。くすぐった事なんてないんだから…。」 アリス 「でも、だからこそ私は琉唯ちゃんのパートナーなのかも!これもマスターが導いた運命なのかもね!」 琉唯 「どういう事?」 アリス 「このカードバトルをする上で、何で精霊である私がパートナーになったのか。カードバトルで精霊と一緒に戦うって、どういう事か不思議に思ったでしょ?」 琉唯 「え、まあ…、確かにそうね。私はてっきり常に後ろからアドバイスしてくれる存在、みたいに解釈してたけど…。」 アリス 「それも私達精霊にとって大事な役目だよ!でも、私達精霊は、実際にバトルに参加するのが殆どなんだよ。精霊の“タイプ”にもよるけどね!」 琉唯 「タイプ?何それ?」 アリス 「私のタイプは戦闘タイプ。つまり文字通り琉唯ちゃんと一緒にバトルするの!そして私のくすぐり力は9、つまり琉唯ちゃんに代わって私が相手プレイヤーをくすぐる事が出来るって訳!」 琉唯 「なるほど。私じゃいくらくすぐってもまともに戦えないけど、そこはパートナーであるあなたに補って貰えるのね。」 アリス 「そういう事!自らくすぐる事が出来るプレイヤーには支援タイプの精霊がいたり、“スキル”次第ではプレイヤーと精霊が一緒になってくすぐるなんて事もあるかも!」 琉唯 「今度はスキル…?何か色々あるわね。」 アリス 「うん。でもまずはバトルのルールから話そっか!」 そう言ってアリスはこのカードバトルのルールブックを取り出し説明を始めた。 ●ルール ①相手の体力ポイントを0にするか、「降参」を宣言させた方の勝ち。 ➁3勝した後、マスターとの最終戦があり、元の世界に帰還できる。マスター戦は勝敗ではなく、バトル内容でマスターが帰還させるかどうかを決定する。 ③体力ポイントはプレイヤーの服装で決まる。基本的に露出が多い程体力ポイントが高くなる。例外として、マスター好みの服装だとボーナスポイントが貰える事もあり、服装を一部マスターが指示する場合もある。 ④体力が少ない方が先攻。同じ場合はジャンケンで勝った方が先攻となる。 ⑤互いのデッキのカードが無くなっても決着がつかなかった場合は、体力ポイントに関わらず引き分けとなる。 ⑥互いのプレイヤーのステータス(くすぐり力、感度、我慢力)は相手には公開されないため、カードを駆使して相手の弱点を探り出し、的確に責める事が必要不可欠。 ⑦カードやプレイヤー・精霊の固有スキルに関しては、発動する宣言をし相手にその効果を伝えなければならない。 ●カードについて ①カードの種類は、スキルカード、攻撃カード、拘束カード、アイテムカードの計4種類。 ➁デッキは20枚。 ③場に置けるカードは全部で4枚。 ④カードにはコストがあり、コスト0〜4まで存在する。コストが必要なカードを使用するには、コストの数だけ場のカードを捨札にしなければならない。 (例:コスト2の攻撃カードを場に置くには、すでに場に置かれたカードの中から2枚選び捨札にしなければならない。) ⑤場にカードが埋まっている状態で新たにカードを置きたい場合、場のカードを捨札にする事で、捨札にしたカードのコスト以下のカードを、コストを無視して置く事ができる。 ⑥スキルカードは最低1枚は必ずデッキに入れなければならず、バトル開始前にデッキからスキルカードを1枚選び場に置き、残りの19枚をシャッフルする。その後、初期手札として4枚ドローしバトルを開始する。 ⑦スキルカード 場に出ている間、その効果を常に適用されるカード。 場に置けるスキルカードは1枚のみで、別のスキルカードを置きたい場合は、すでにあるスキルカードを捨札にしなければならない。また、スキルカードが場に無い状態で場にカードが埋まっている場合に、スキルカードを置きたい時は、1枚場のカードを捨札にして置く。 ⑧攻撃カード 独立タイプと装備タイプが存在する。 独立タイプはそのカード自体にくすぐり力が設定されていて、独自の能力で攻撃する。 装備タイプはプレイヤーのくすぐり力に、そのカードのくすぐり力がプラスされ、プレイヤーがそのカードの能力を得る。 戦闘フェイズ中、場の攻撃カードを駆使して、2分間攻撃できる。 ⑨拘束カード 場に置いてある間、効果を適用する。くすぐりが発生するタイミングで自動的に拘束が始まり、くすぐる時間が終わると拘束は解除される。 スキルカードが同様、場に1枚だけ置く事ができる。 別の拘束カードを置きたい場合は、すでにある拘束カードを捨札にしなければならない。(コストによって複数枚捨札にする場合、拘束カードを含めた複数枚のカードを捨札にする。) また、拘束カードが場に無い状態で場にカードが埋まっている場合に、拘束カードを置きたい時は、1枚場のカードを捨札にして置く。 カードによっては拘束中のみ、一部身体の部位の感度を上げる拘束も存在する。 拘束カードを使わなくても戦闘フェイズは行えるが、相手が逃げ回ったり、ガードする事も可能なため、基本的には拘束カードは必須となる。 ⑩アイテムカード 唯一場に置く必要の無いカード。 相手プレイヤーの弱点を探ったり、服に守られている場所を露出させたり等、くすぐりバトルを有利にしサポートするカードが多い。 使用を宣言し、そのカードを相手に公開する事で、効果を適用する。 その後、公開したアイテムカードはすぐに捨札にする。(捨札にしても効果は持続し、カードによってそのターンだけ適用される物とバトル中常に適用される物など様々ある。) ただし、この仕様上アイテムカードは場に残らない為、他のカードのコストには出来ない。 ●精霊について ①戦闘タイプと支援タイプが存在する。 ➁戦闘タイプは、独立タイプの攻撃カードのような存在で、独自のくすぐり力がある。 ③支援タイプは、拘束カードやアイテムカードの様にプレイヤーのサポートに特化したスキルを持つ。 ④精霊はバトル中、特定の条件を満たす事で召喚できる。 ⑤召喚しなければ精霊のスキルを発動したり、バトルに参加させる事ができない。 ●固有スキルについて ①プレイヤーと精霊には1つずつ、固有スキルが存在する。 ➁スキルカードとは違い、場に置くものではなく、常に効果が適用されたり、条件を満たしている場合に発動できる。 ●バトルの進め方 ①先攻、後攻のターン制。 ➁プレイヤーのターン毎にフェイズがあり、ドロー、準備、戦闘、(代償)、終了フェイズと流れていく。 ③ドローフェイズは、デッキからカードを1枚引くフェイズ。 ④準備フェイズは、場にカードを置いたり、精霊の召喚を行うなど、バトル前に準備を行うフェイズ。 ⑤戦闘フェイズは、場にあるカードや精霊を使って相手プレイヤーをくすぐるフェイズ。 戦闘は時間制で2分間。 その間はプレイヤーが好きなタイミングで好きな場所をくすぐる事が出来る。 このフェイズ中に相手が笑ってしまうと、そのプレイヤーに1ダメージが入り、そのまま代償フェイズへ移行する。 ⑥代償フェイズは、相手プレイヤーが戦闘フェイズで笑ってしまった場合のみ行えるフェイズ。 このフェイズで笑っても体力ポイントは減らず、「降参」させるのがメインとなるフェイズ。 くすぐる時間は、戦闘フェイズの残された時間+2分となる。(例:戦闘フェイズの30秒で笑ってしまった場合、残りの1分30秒と代償フェイズの2分くすぐられる事となる) ●バトルに勝利したプレイヤーは、コピーカードと呼ばれる白紙のカードを使って、相手のデッキのカードから1枚選び、コピーする事が出来る。コピーしたカードを使ってデッキを作り直し強化していく事が出来る。 琉唯 「体力ポイントの回数だけ笑わせるか、降参と言わせるか…、ね。……何でただのくすぐり合いにここまで複雑なルールがあるの…?」 アリス 「確かにルールブックが無いと覚えられないかもね…。私が常に持ってるから、何かあったらすぐに聞いて!」 琉唯 「わかったわ。」 アリス 「他に聞きたい事はある?」 琉唯 「そうね…。あ、私とアリスにある固有スキルって何?」 アリス 「私のスキルは身代わり。バトル中に一度だけ琉唯ちゃんの代わりに私がくすぐりを受ける事ができるの!拘束されてくすぐられてる最中でも、琉唯ちゃんが望めば瞬時に私と入れ替われるんだよ!」 琉唯 「ルールブックには、精霊は戦闘タイプでも攻撃にしか参加出来ないって書いてあったのに、凄いわね。」 アリス 「でしょ?それに、当然私がそこで笑わされようが琉唯ちゃんが笑った訳じゃないから体力ポイントは減らないし、ピンチの時に使えば体力を温存できたりもするの!」 琉唯 「なるほど、体力が0になったら負けだから、1の時に相手の攻撃を受けて限界を感じたら交代して貰って、次のターンに繋げるって事が出来る訳ね。」 アリス 「うん!でもその代わり、私が身代わりを発動してくすぐられたら、そのバトル中は私はもう一切バトルに参加出来ないの…。」 琉唯 「ん?って事は、次のターンからは私が1人で戦わなきゃいけないの?」 アリス 「そうだね。」 琉唯 「それじゃあ意味ないじゃない…。」 アリス 「でも安心して?参加出来ないのはそのバトルだけだから、次にまた別のバトルが始まったら参加できるから!」 琉唯 「それは分かってるわよ…。折角そのターン何とかくすぐりを回避できても、次のターン私は戦えない様なものじゃない…。私のくすぐり力は1なのよ?」 アリス 「だからこそ、攻撃カードも駆使するんだよ!」 琉唯 「それは分かるけど、そもそもアリスと他の攻撃カードで責めても相手の体力がまだ残ってるからこっちがピンチなのに、そのアリスがいなくなったら相手の体力減らすなんて余計難しくない…?」 アリス 「そうとも限らないよ?相手も体力が1しかなかったとして、相手がすぐに笑うような人なら、最後の1ターン耐えれば勝ちって時に私が身代わりになるんだよ。それなら次のターンで勝てる可能性があるでしょ?」 琉唯 「それが限定的すぎて意味ないって言ってるんだけど…。まあ無いよりはマシって事ね…。」 アリス 「酷い言われようだなぁ…。でも琉唯ちゃんの固有スキルはかなり強いし、私のスキルの身代わりと相性は悪くないと思うよ?」 琉唯 「あ、そうだったわ。私のスキルもあるんだったわね。一体どんなスキルなの?」 アリス 「琉唯ちゃんの固有スキルはダメージ共有。自分がそのバトル中に3ダメージ以上を受けていて、なおかつ相手より体力が少ない時に自動的に発動されて、自分が受けるくすぐったさを弱点や感度に関わらず、そのまま相手にも共有されるの!」 琉唯 「すごいじゃない。条件は大変だけど、かなり使い勝手は良いわね。」 アリス 「そのスキルが適用されてれば、理論上琉唯ちゃんはお互いのターンに攻撃出来るようなもんだからね!しかもこのスキル、1度発動したらそのバトル中はずっと有効だから、一気に逆転できるかも!それに、琉唯ちゃんの我慢力はかなり高いから、同じくすぐったさを共有すれば相手だけ笑うって事もあり得るね!」 琉唯 「確かに、これなら私が本当にあと1ターン欲しいって場面は増えそうだし、アリスの身代わりが活躍するかも。それって、私のワキの感度が9で、そのくすぐったさをそのまま相手に与えるって事よね?」 アリス 「そうだよ!だから弱点の感度が低い相手にも、琉唯ちゃんがワキに受けてるくすぐったさを、そのまま相手のワキに与えるの!だから全身感度が低い相手にも強いくすぐったさを与えられるって訳!」 琉唯 「便利ね。私がくすぐられる事に変わりはないけど、全く同じくすぐったさを与えるなら、我慢強い方が有利だものね。」 アリス 「ちなみに、そのスキルが発動中に私の身代わりを使ったら、私が受けてるくすぐったさを相手にも与えられるの!」 琉唯 「そうなの?って事は、相手は私の体力を0にするつもりで全力のくすぐりをしてきても、身代わりを使えば私にはノーダメージな上にアリスと相手がくすぐったい思いをするって訳ね。」 アリス 「その通り!」 琉唯 「それはかなり役立ちそうね。」 他の人にだけ辛い思いさせるのも少し気が引けるけど、勝負なら仕方がないか。相手に卑怯とか思われたら複雑ね…。 アリス 「他には何かある?」 琉唯 「う~ん、少なくとも分からない事だらけなんたけど、実際にバトルしてみないと何とも…。」 アリス 「あっ、そうだ!私の召喚条件を言ってなかったね!」 琉唯 「そうだったわ。くすぐり力の無い私にとってそこは寧ろ1番大事だわ。結構難易度の高いものなの?」 アリス 「精霊によってかなり違うと思うけど、私の召喚条件は簡単だよ!」 琉唯 「それは助かるわ。どうやって召喚するの?」 アリス 「自分の弱点を相手プレイヤーに宣言して、その素肌を見せる事だよ!」 琉唯 「………は?」 アリス 「ん?だから、琉唯ちゃんが自分のターンの準備フェイズに、ワキが弱点だって言ってワキを見せれば良いんだよ!」 琉唯 「……あんた、それ簡単な事なの?」 アリス 「いや、コストも掛からないし、最初のターンに確実に召喚できるって、凄い簡単じゃない?セイによっては、特定のカードを場から捨札にするとかあるし、それに比べたら何の準備もいらないんだよ?」 琉唯 「………あのさぁ、折角知られてない弱点を自分から教える事の何が簡単なのよ…。それって、私は常にワキをくすぐられるって事じゃない…。」 アリス 「まあまあ、どうせワキなんて定番の場所、最初からくすぐられるって!」 琉唯 「それは、そうかも知れないけど…。って言うか、素肌を見せるって言った?」 アリス 「うん。」 琉唯 「ちょっと待って…?ワキを自分から相手に見せろって言うの!?」 アリス 「うん。」 琉唯 「そんなの嫌よ!……ワキなんて、恥ずかしいじゃない…。」 アリス 「私は全然恥ずかしくないよ?」 琉唯 「人の姿をしてるだけの精霊と一緒にしないで。しかも、ワキを見せるって事は、ノースリーブを着るって事じゃない。」 アリス 「それこそ当たり前だよ!じゃないと体力ポイントが増えないよ?」 琉唯 「そうか…。肌の露出度に応じて体力ポイントが増えるんだっけ…。私、どんな恰好させられるの…?」 アリス 「琉唯ちゃんの固有スキルを考えると、最低でも4は無いと発動できないから…、露出は多めじゃないとダメかな?あ、そこに服いっぱいあるから見てみよ!」 アイテム倉庫は文字通り、このカードバトルを行うにあたって必要な物全てが揃っており、体力ポイント獲得に欠かせない服もかなりの数が用意してあった。普段の買い物なら楽しいのに…。 色々服を探してみるが、やはりビキニの様な物やチューブトップといった肌を大胆に晒す物が多く、どれも正直着たいとは思わない。勿論露出を抑えた物もそれなりにあるが、体力ポイントが無いとまともに戦えないのも事実。 琉唯 「お手上げだわ…。露出度の高い服なんて着たいの無いし、どれぐらい露出した服を選べば良いのかも分からないわ。」 アリス 「じゃあ私が選んであげるー!う~ん、体力ポイントを多めに貰うには──」 琉唯 「ビキニみたいなのはやめて。」 アリス 「え~…。しょうがないな~。あ、じゃあコレにしよう!」 そう言ってアリスが用意したのは青みがかった緑色のセットアップ。ブレザーのような襟部分と、2つあるボタンが黒で、割と落ち着いた印象の服ではあるが、トップスはノースリーブな上にお腹が大胆に露出する丈で、しかも胸元まで大きく空いている。ボトムスも下着が隠せる程度のミニスカートで、脚全体が露出するようなデザインだ。 琉唯 「こんなに肌見せるしかないの…?」 素直な感想を伝えたが、ここにある服はどれも似たようなデザインばかり。ある程度の肌の露出が大前提である以上、これより布面積が増えて体力ポイントが減ってしまうと、折角の強い固有スキルも意味がない。それを考えるとアリスが選んだ服は比較的マシな方ではある…。 琉唯 「はぁ…。まあまだこれならマシな方ね…。仕方ないからこれにするわ…。……ちなみに、これ着ると体力ポイントはいくつになるの?」 アリス 「4点はいくと思うけど…、本人に似合うかどうかもマスターが判断してるから、実際に着てみないと分かんない。」 琉唯 「どっちにしろ着なきゃダメって事ね…。」 羞恥心を押し殺す事は出来なかったが、いつまでも駄々をこねていても仕方ないと、諦めの境地で着替える決心をした。試着室に入り、改めてトップスを眺めると、やはりその丈の短さに大きな抵抗が生まれるが、私は仕方なくその服に着替えた。 琉唯 「な、何これ…。恥ずかし……。」 試着室の鏡を見て改めて感じるこの露出度の高さ。こんなに肌を見せて出歩くなんて不可能だ…。そもそも、1番の問題点は…。 琉唯 「ねぇ…。下着って無いの?」 私は試着室のカーテンから顔だけ出してアリスに問いかけた。私は寝間着だった為にノーブラ状態なのだ。その状態のまま服を着るのがとにかく受け付けない。 アリス 「ビキニならあるよ?」 琉唯 「…それで良いわ。」 アリス 「はい、じゃあコレね!」 ビキニだろうが、最低限乳首を隠せれば良しとする。一応形状は同じだし無いよりはマシだろう。渡されたビキニがまたかなり布面積の少ない物で思わず怒りが込み上げてきたが、どうせこの服の下に着る物だし他人からは見えない以上、乳首が見えなきゃこの際何でも良い。 アリス 「着替え終わった~?」 琉唯 「えぇ…、まぁ…、一応……。」 相変わらずこの露出度の高い服と私の素肌を晒す事に大きな抵抗があったが、私は渋々試着室から出て自分の姿をアリスにお披露目する。 アリス 「おぉ、良いじゃ~ん!琉唯ちゃん似合ってるよ~!」 琉唯 「別に嬉しく無いわ……。それより、靴ってどうするの?足の裏もくすぐる対象って事は、皆履かないの?」 アリス 「基本的にカードバトルは室内でやるから裸足でも大丈夫だけど、弱点の部位を隠す人も多いからね~。人それぞれって感じ。」 琉唯 「やっぱり体力ポイントより弱点の素肌を晒さない方を優先する人もいるのね。私はどうせアリスを召喚する為には出さなきゃいけないけど…。」 アリス 「あえて隠すのもアリだよね!足の裏が弱点だと思わせるのも手だよ!」 琉唯 「でも、私が戦うにはやっぱりアリスのくすぐり力が必要よね?そうなったら最初からアリスを召喚する為に、ワキが弱点だって教える訳だし、そんな小細工必要なの?」 アリス 「先攻からくすぐれるし、自分の準備フェイズじゃないと精霊は召喚出来ないから、相手の先攻第1ターンはまだ琉唯ちゃんの弱点は基本的には知られてないよ。まあ私の召喚を最初からする必要もないしね?」 琉唯 「まあ確かに、攻撃カード次第じゃアリス無しで戦うのもありよね。」 アリス 「あっ、そうだ!体力ポイントが何点になるのかマスターに聞かなきゃね!マスターは常に私の視線をそのままモニターを使って見る事が出来るの。しかも、頭の中でマスターとの意思疎通が出来るから、今マスターに琉唯ちゃんの服装を判断して貰うね。」 精霊特有の能力なのか、マスターの力なのか。想像もファンタジーな話を簡単にするアリス。アリスの目線がモニターで見れる…?アリスの見た映像そのものがカメラみたいになっているのかしら。とにかくそれをテレビの様に見れるらしい。という事は、私のこの姿をマジマジと見つめるアリスによって、マスターにも見られている訳だ。それは中々恥ずかしい…。 しばらく待っていると、脳内でマスターとの意思疎通を終えたアリスが再びしゃべり始めた。 アリス 「琉唯ちゃん良かったね!服装がかなり可愛いし似合ってるから、ブーツを履いた状態でも5点くれるって!」 琉唯 「そ、そう…。それは良かったわ…。」 思ったより高い体力ポイントは貰えたが、やはりこの服装の恥ずかしさは拭えない。だったら4点でも良いからもっと布を増やして欲しいとは言っちゃいけないのだろう。だから私は素直に喜べなかった。 でも裸足で歩く必要がなくなったのはまだ幸いで、太ももは隠せなかったが膝下まであるブーツを履かせて貰える事になった。これで足の裏を弱点だと見せかける作戦はできる様になった。 アリス 「さっ、あとはデッキだね!デッキに入れるカードはガチャで手に入れるんだよ!」 琉唯 「ガチャ?」 アリス 「TP(ティックルポイント)を使って5枚1セットのガチャでカードを集めるの!1回5ポイントで出来るよ!ガチャをすれば自動的に所持ポイントが引かれる仕組みだよ。」 琉唯 「あ、そう。……そもそも、私そんなポイント持ってるの?」 アリス 「最初に全プレイヤーに25ポイント支給されてるから、5回できるよ!最初のガチャでスキルカードは必ず手に入る様になってるし、20枚のデッキを作るのに、ポイント全部使えば25枚のカードが手に入るから、少しだけどいらないカードとか厳選出来るよ!」 琉唯 「そうか、最初から好きなカードを使える訳じゃないから、勝利した時に相手のカードをコピーするなんてシステムがあるのね。でも、負けた方はカードをコピー出来なかったら、ずっと勝てないんじゃない?相手にもよるのかも知れないけど…。」 アリス 「そこでTPだよ!勝ったらカードをコピーできる代わりにポイントが入らないけど、負けたら5ポイント貰えるの!そこでまたガチャを使ってカードを集めるんだよ!」 琉唯 「負け続けても、そうやってデッキを強くしていければ勝てる様になるって訳ね。」 アリス 「このバトルって意外と引き分けになる事もあるみたいで、引き分けでもお互いに5ポイント貰えるから、バトルの経験が多い人ほどカードが充実するって訳!勿論、最初から運良く強いカードを引ける人もいるかもだけどね。」 琉唯 「あまり気は進まないけど、何度もバトルする事が前提なのね。」 まあ、日常生活で笑う事が無くなった人達が普通に笑える様にするってコンセプトな訳だし、そう簡単に元の世界に帰れたら意味がないとも言える。そう考えると、マスターが最後にバトルするって言うのも納得出来る。強いカードばかり手にしてあっさり勝った人をマスターなりに見定めて、場合によっては帰れずまたここでバトルをさせるのかも知れない。 琉唯 「よし、じゃあ早速やってみるわ。」 私はガチャのハンドルを握り、それを勢いよく回した。するとビニールに包まれたカードの束が少しずつ顔を覗かせる。3回ほど回した所で、カードの束が半分程見え、残りは手で引っ張る仕組みだ。 琉唯 「あ、本当ね。スキルカードが1枚目にあるわ。」 アリス 「あ、すごい!“挑発”のカードだよ!」 琉唯 「挑発…?ってどういう事?」 アリス 「我慢力を上昇されられるスキルだよ!琉唯ちゃんにピッタリのカードじゃん!」 琉唯 「確かに、苦手な能力を上げても低いままなら、得意な能力を更に上げた方が良いわよね。で、それは良いんだけど…、挑発って何?」 アリス 「スキルカードの効果の発動条件だよ。くすぐられている間、挑発する様な発言や強気な言葉を言う事で、そのターンの間だけ我慢力が上昇するの!」 琉唯 「何それ…。何でそんな事言わないと発動しないの…?強気な発言と我慢力にどんな関係があるのよ。」 アリス 「このバトルって、カードを使って戦うけど、相手を降参させるとか、結構精神論みたいなルールでしょ?」 琉唯 「…まあ、確かにそうね。」 アリス 「だから、挑発行動によって自分に自信をつけて、精神的に強くなる事で我慢力が上昇するって仕組みらしいよ。」 確かに何事も精神の強さは大事だ。その強気な発言によって自分を鼓舞し、精神的強さを得る事が我慢強さに関わるのだと考えると、ちゃんと的を射ているスキルとも言える。それに、ちょっと私の素直になれない性格に似たスキルって気もしてる…。自分の性格を表してるみたいで嫌だけど、向き不向きで言えば向いている方かも知れない。 アリス 「あとは、普通の初心者向けカードって感じだね!」 琉唯 「まあそういうものよね。ん…?これ、“マジックハンド”っていうカードが2枚入ってるけど、この場合はどうなるの?」 アリス 「別に同じカードを何枚入れても大丈夫だよ!同じカードを何枚入れるかも人それぞれだからね。」 琉唯 「そうか、強いカードを何枚も入れれば、その分手札に加えられる確率が上がるものね。」 アリス 「うん。だけど強いカードはコストが必要だから、入れ過ぎると場に出せるカードが無くなるなんて事もあるから注意してね!」 琉唯 「そうか、極端な例だけど、コストが0のカードが最初の手札に1枚も無かったら何も出来ないって事になるのよね…。意外と奥が深い…。」 その後残りのポイントを全て使って、私はデッキを作った。最後に手に入れたカードが唯一、コスト4の強いカードで、所謂“切り札”と呼ばれるカードだ。 そのカードは“無数のマジックハンド”。「大量のマジックハンドを出現させて、総攻撃出来る。」という曖昧なテキストだが、アリスの話では、全身を同時に攻撃出来る物量型のカードは強いらしい。とはいえ、どう強いのかとか良く分からず、とにかくバトルしてみない事には何とも言えない。 くすぐられるのが分かっている為、正直気は乗らないが、私自身を変え元の世界に戻る為、私はアリス一緒に戦いの舞台へと歩き始めた。 いよいよ私のくすぐりカードバトルが始まる。
Comments
ちょっとルールに拘りすぎてしまいました… デュエリストの血が騒いでしまったのでしょう
こーじ
2023-02-19 20:48:59 +0000 UTCお忙しい中でのご投稿ありがとうございました! カードバトルのルールも面白く、次回の戦いからとても楽しみです!
オッカ
2023-02-19 12:19:47 +0000 UTC