SSS ゲーセン少女と異文化交流 リリー、葵衣 クリスマス
「クリスマスにはレンジと結ばれてやるんだから~っ!」
「おお~っ! リリーちゃんってば、大胆♪」
12月下旬。リリー・ベイカーは草壁葵衣と共にスパを訪れて大浴場でお喋りながら入浴中だった。話題は間近に迫ったクリスマスの過ごし方についてだった。
リリーは自信満々に草壁蓮司と深い仲になってみせることを宣言してみせたのだった。
「私だってもう中学生。大人の女なのっ! レンジの男の子な欲望を受け止めてあげるのが一人前のレディーなんだから♪」
「大人の女、レディーねえ……」
葵衣は浴槽の中で立ち上がったリリーの体をじっと眺めてみた。
つるぺたという表現がぴったりだった。股の付け根もつるつるだった。
「なあっ!?」
葵衣の視線に気が付いてリリーは赤面した。
「レンジはこういうのが好きなのっ!!」
リリーは胸を両手で隠しながら必死に反論してみせた。
「まあ、兄ちゃんがリリーちゃんを憎からず思っているのはよく知ってるけど。大学生の兄ちゃんがそういう趣味だって認めるのは、家族としてはちょっとねえ……」
兄蓮司のロリコン疑惑。葵衣の疑惑は晴れていない。
リリーと蓮司がおてて繋いでだけの健全な付き合いをするのなら良い。けれど、自分よりも見た目幼い少女と肉体的に結ばれるような関係になってしまうのは、妹としては勘弁だった。
「いずれは私だってママみたいに背が高くておっぱいの大きなレディーになるんだから」
「うん。そうなってから兄ちゃんと結ばれても遅くはないんじゃないかな……」
「私は今年のチャンスを逃したくないのっ!」
リリーは再び大声で己の野望を訴えてみせた。
「私はパパの仕事の都合で日本に来ている。パパがいつまで日本にいるのかは私にも分からない。時間は無限じゃないの」
「なるほど」
「そんな私がレンジとずっと一緒にいる為には……今すぐにでも結婚するしかないのっ!」
リリーは赤面しながらもドヤ顔を浮かべていた。
「分かる様な、分からない様な……」
「クリスマスに深く結ばれたレンジは、私と一生離れたくなくてすぐにでもプロポーズしてくるはず♪ 私はちょっと勿体ぶりながらもその申し出を受け入れるの♪」
「プロポーズにすぐに飛び付くんじゃなくてワンテンポ入れるんだね」
「私とレンジが結婚したら……アオイは私の妹になるんだからね♪」
リリーはウィンクしながらドヤ顔を葵衣をぶつけた。
「私がリリーちゃんの妹……」
葵衣は再びリリーを見つめた。やはりつるぺたでつるつるだった。
「リリーちゃんが私の妹って言う方がしっくりくるんだけどなあ」
「いつかはすっごいグラマーレディーになってみせるんだからぁ~っ!」
リリーは両手を振り上げて大声を張ってみせた。
「そうだね。いつかそうなってリリーちゃんの妹になれたら……嬉しいかな」
葵衣は大きく頷いてみせた。
彼女もまたリリーとずっと一緒にいたいと願っている。その方法として兄の蓮司とリリーが結婚して家族になれるのなら最高だった。
もっとも、それが今叶って欲しいとは思わなかったが。
「うんうん♪ 葵衣は可愛い私の妹だね~♪」
チョロいリリーはすっかり機嫌を直していた。
「私とレンジがクリスマスに結ばれて。来年の今頃には葵衣はおばさんになってるんだから~♪」
「だから、それはマズいっての」
妊娠出産を考えているリリーに対して葵衣はチョップでツッコミを入れたのだった。
そして迎えたクリスマス。
「レンジくん、こっちに来て一緒に喋ろうじゃないか。何、遠慮することはないぞっ!」
「ひっ、ひぇええええええぇっ!?」
「もぉ~っ! パパが邪魔してレンジと全然2人きりになれないじゃないの~っ!」
「まあ、過保護なパパさんとしては当然の反応だよね」
父親であるオリバー・ベイカーが蓮司にぴったりと張り付いて離れなかった。その為に