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新人部下は上司の俺をぐちゃぐちゃに甘やかす その後2

「…………」 今日何度目かのメールチェック。何も来てない。上司に何も報告がないということはトラブルもないということで。実に良いことだ。良いことのはず、なのに。 「はぁぁー…」 大きくため息をついて頭を抱える。今まではこのメールチェックがとてつもなく恐ろしかった。ほぼ毎日昼前には一通のメールが来ていて、俺は為す術なくそこに書かれた場所へ向かった。 藤堂からのお誘いメール。お誘いと言えば聞こえはいいが、あれは完全に命令だった。場所と時間だけが書かれたなんとも冷淡な文章。それでも従ったのは恐怖のせいだと思っていたが今だから分かる。俺はあれを密かに待ち望んでいた。そういう自分を認めるのが怖くて、だから毎日恐ろしかっただけで。 だから今は、それがないことを俺は憂いている。 「……変態だ…」 「部長?何かおっしゃいました?」 「!!い、いや…なんでもない…」 耳のいい部下に首を傾げられてこっそりと冷や汗をかきながら苦笑する。ちらりと藤堂の机の方を見ると電話の最中だった。距離があるからまさか彼のところまでつぶやきは届いていないだろう。 その横顔は相変わらず自信に満ちていて思わず見惚れた。まだ入社して間もない彼は、引き抜いた上役の思惑通り随分良い成績を上げているようだった。特に最近目まぐるしく働いている彼を目にする。 ぼんやりとそれを眺めながら、つい数週間前の出来事が夢だったように思えて少し寂しくなってしまった。 あの日、やっと自分に素直になって藤堂の胸に飛び込んだあの日。藤堂の行きつけのバーでお酒を飲んで、少しはしゃいだ彼にマスターや友人たちを紹介された。 初めて見る世界。そして藤堂のその内側に少し踏み込めた気がしてソワソワして嬉しくて。そのぼんやりする頭でいつの間にか連れていかれたホテルで、やはり足腰が立たなくなるほどめちゃくちゃに抱かれた。 ぐちゅんっ♡ぱちゅんっ♡ ぱちゅんっ♡ぱぁんっ!ぱぁんっ!ぱんぱんぱぱんぱんっ!♡ 「あ、あぅ!ん、んぁ♡ あぁ…!と、うど…♡ も、もぅ、イケないぃ…!あ、ん゛ぅ!んっ、んぅぅ…♡ はぁ…!はぁぅ!ん、あ!し、しんじゃぅ…!あぅ…!はぁ!はぁぁ…♡」 「っ!…はぁっ!はぁ…!まだ、イけるでしょ…!」 「ん゛うぅ…!うぁ…♡ あ、だめ、あっ!…ん゛、んン…!…っあ、だめ、もぅ、イけな…」 「でも、お尻の中、きゅんって締め付けてるよ?…嘘つき!」 「ちが、ひっ!ひ、あ、あ゛っ!うそ、じゃな、あぅ!んぁぁ♡ あぅぅ゛♡♡」 「…ッ———新見さんっ!新見さん…!!」 ぐちゅんっ!♡ 「んあ゛ぁぁ♡♡」 ぴゅるるっ♡♡ 「…はぁ!はぁ…!…っ…ほら、イけたじゃん…♡」 「…ぁ゛ーーーー…♡ ひ、っ…♡ あ、あ゛、ぁ…ふぁ、あぁ…♡ あ、あっ、あぁぁ…♡♡」 「あ、すご…締まって…っ…はあ゛、はあぁ…!新見さん!…っ出る、出る…!」 ぱちゅんっ!ぱぁんっ!ぱん!ぱん! まだイッてる最中でも藤堂はピストンを止めない。俺がそれを好きだと知っているから。絶頂の最中に藤堂のペニスに突かれると甘えるような声が出して喜ぶのを知っているから。声が出るならいっそ叫びたかった。 もっと、もっと、もっと…!たくさん、俺を苛めてくれ…♡ ぱちゅんっ!ぱぁんっ!ぱん!ぱんぱんぱんぱん!! 「あぅ!だめぇ!♡ だめ、だめ…!あ、あ、あっ、あぁ!♡ ん゛っ♡ だめぇ、らぇっ…ッあ゛ぁぁ…!♡♡♡」 「…ッ!…あー…!…っ、…ぁ、仰け反って、ピクピクして、ほんとえろ…たまんねぇ…!♡」 「んぁ、あ゛ぁ~~~…♡♡」 「出るっ、出る出る…!!」 「ひぃあ、あ、あぁぁ…♡ …ッひぃ♡♡」 どぷっ!どぷぷ…♡ 熱いの、出てる…♡ 藤堂の、ザーメンが、俺のなかに…で、て…♡ 「あ、ぁーーーー…♡♡」 中にまたどっぷりと藤堂の暖かいザーメンが吐き出されて痙攣が止まらない。 「中出し嬉しい?」って意地の悪いことを言われて恥ずかしいのに、ぼんやりしたまま頷いてしまう。褒めるみたいに頬にキスをされて幸せで泣きたくなった。 ゴムは最初からつけてない。だから藤堂が出した回数分、俺の中にはザーメンがたっぷりと溜まっていた。それが幸せで、ピクピクと痙攣が止まらない。気持ちいいと幸せしか分からなくなる。 ホテルの部屋についてすぐ「中に出してほしいんでしょ?」って俺の尻を揉みながら藤堂は言った。その息が興奮してるみたいに荒い気がして、俺は素直に頷いて「出して欲しい」と答えた。 もう見栄やプライドで嘘をつきたくない。藤堂が欲しかった。奥の奥まで汚して欲しい。彼の匂いが俺の身体中からするくらいに。 「あ、ぁーーー…♡ はぁぅぅ…♡ はぁ、んぁ、あぁー…♡」 ぴくっ♡ ひくんっ♡ 中に出される度に襲うこの多幸感は言葉にできない。目の前がチカチカして、藤堂にキスされているような窒息しそうな快感が体中を走る。 一度終わったと思った関係だったから今日はそれが余計に幸せだった。もう手放してしまった、二度と手に入らないと思っていたものがまだ俺の傍にあるという幸福がたまらない。 今日もいっぱい、溢れるくらいに出された…♡ たくさん出されて、俺の中はぐちょぐちょになって、藤堂の液体でぐちゅぐちゅに、なって…♡ 「はぁ…♡ …んぁ、はぁ、はぁ、はぅ…♡」 ひくんっ…ひく…! 容赦なくイかされ続けて目の前がぐらぐらする。情けなくお尻がヒクヒクと収縮するが止められない。絞るように何度も痙攣するから藤堂の射精はいつもよりも長くしつこかった。 さすがに連続でイって藤堂も疲れたのだろう。藤堂が俺を抱きしめるみたいにベッドに倒れこんでくる。ペニスが抜けた穴からドロリと流れる温かなそれにぶるりと体が震えた。気持ちいい…。俺のそんな様子に藤堂が笑う気配が鼓膜を揺らす。 「…ヒクヒクして可愛い…新見さんはホントに中出しされるのが大好きだね」 「…んっ…♡ はぁ、ぅん、すき…、すき…♡」 「…今日はずーっと素直で可愛い。…素直じゃない時も可愛いけど」 「んっ、あ、あぁ…♡」 そう言って背中にキスをされて、強く吸われてまた体が熱を持とうとする。けれどもう俺の体の限界を分かっているからか、藤堂はそれ以上の刺激は与えず優しく撫でてくれた。ホッとして力が抜ける。 「…ふぁ…♡ …ん、とうど…?」 「…なぁに?」 どろりと甘やかすように藤堂が返事をする。力の抜けた体を叱咤してもぞもぞと態勢を変えてその顔を覗き込むと、声と同じように俺を甘やかす目がそこにはあった。 …この男が好きだ。息子くらいの年下だろうが、俺の尊厳をぐちゃぐちゃにする奴だろうが、もう関係なかった。好きだ、手放したくない。 「…っ…藤堂…、傷つけて、ごめんな…?」 「え?」 「変わってしまう自分が怖くて受け止められなくて。…遠ざけたくせに自分勝手でごめん…」 「………俺も、いっぱい強引なことしてごめんなさい」 「強引?」 「ほら、その…会社で呼び出したりとか」 「あぁ、ふふ…あれかぁ」 確かに部下に上司が毎日呼び出されてたって今から考えると変な状況だったな。普通逆だろ。そう考えたら少しおかしくて笑ってしまう。 そんな俺の様子にホッとしたように藤堂も笑った。彼なりに必死だったということだろうか。今だから分かるが、あの頃はやっぱり藤堂もどこか辛そうだった。毎日激しく俺を追い詰めたし、やり方が容赦なかった。今日のセックスを思い出すとその違いがよく分かる。 …けど今日も始まりの激しさは似たような雰囲気だったけど。 バーで飲んでいた時はニコニコと優しかったのにホテルに入った途端、藤堂は激しく俺を虐めた。 その激しさにやっぱり傷つけたのか、まだ怒っているのかと不安になった。もしかしてまだ自分は信用されてないんじゃないかって。だから犯すみたいなセックスをするのかもしれないと。 けれどいざ挿入までいくと多少の意地悪はあるものの腰使いは優しく、俺が泣きじゃくるまで容赦しない…と言ったことはなかった。ただお互いに気持ちよく幸せになるセックスだった。 「…ホテルに着いてすぐは怒ってたのか?」 「え?何でですか?」 「だって…なんか、激しかったから…その、服も脱がずにイかせられたし、その、乳首だけでイってとか、自分で脱いでみて、とか…なんか、目がギラギラしてたし…あんなの初めてじゃ…なかったか?」 思い出しながら自分で言ってて恥ずかしくなる。俺がそう問うと藤堂は少しポカンして。そしてみるみるうちに見たこともないくらい真っ赤な顔で黙ってしまった。 「と、藤堂?どうしたんだ?」 「………」 「俺変なこと言ったか?」 焦って何度も問いかけると「違います…」とだけ返ってきて抱きしめられる。何だかよく分からないまま大人しくしていると、どうにか復帰したらしい藤堂が照れた様子で白状した。 「……ただ、興奮してただけです、すみません」 「へ?」 「…新見さんとホテル来て、なんかちょっと嬉しそうな顔してキスとかされて、新鮮で」 「う、うん…」 「…今日色々あって何か限界突破したっていうか…スイッチ入っちゃって…」 「………」 確かにホテルに着いてすぐに俺からキスした。会社でするばかりでホテル自体が久しぶりだったから照れ臭かったし、また藤堂とこういう関係に戻ったんだと実感して浮かれてしまったんだと思う。いい年したおっさんなのに恥ずかしいが。 キスをして名前を呼んだ時の藤堂は変な顔をしていた。いつもは余裕のある彼がいきなり俺の腰を掴んで擦り付けてきて、やだって抵抗したらもっと激しくなって…そうか、あれがキッカケになったのか。若さゆえの暴走のようなものか。そう思うと可愛くなってきた。 「…新見さんからのキスなんて…滅多にないからそれにも興奮しちゃって」 「そ、そっか…」 「可愛すぎるんですよ、本当に…はぁー…もう恥ずかしいなぁ…」 「………」 唇を尖らせて拗ねたように言う藤堂の方が可愛いと俺は思う。 けれど若く見た目も良く、誰からも求められるだろう彼が俺の言動にいちいち狼狽えてるのだと思うと堪らなく心が震えた。 まだどこか信じきれなかった藤堂の俺への好意が少しずつ、俺にも分かるくらいしっかりと形作られていく。 「…藤堂、お前可愛いな」 「はぁ??…新見さんには言われたくない」 「ほらそんなとこ。…翻弄されてばかりだったから気づかなかったよ。まだ若いんだもんなぁ…」 「若いってなんですか、俺だってもう26で、」 「うちの息子と4つ違いだな」 「…………」 ますますムスッとして黙ってしまった彼に「ごめんごめん」と謝り手を握ると、少し眉が下がったのが可愛い。言うと怒るから言えないが。 握る手を離さない藤堂が可愛くて思わず笑うと、そんな俺をじっと見ていた藤堂が言った。 「…なんかそれが問題な気がしてきた」 「それって?」 「俺と部長の息子さん歳近いでしょ。部長がなかなかしぶとかったのってそれが原因じゃないかなって」 「えぇ…?」 …でも言われてみればそうかもしれない。せめて10くらいの差であれば、もしくは自分に子どもがいなければ、ここまで藤堂との関係にグルグルと悩むことはなかったかもしれない。 俺も父親なのにとか、あの子くらいの歳の子なのに、なんて考えが暴走しそうな俺にストップをかけていたようにも思う。…けど。 「…でも、それってしょうがなくないか?…実際、躊躇うことではあるだろう?」 「まぁそうなんですけど。…というか、俺のやり方が不味かったんでしょうね。駄々こねた子どものワガママみたいで、部長からしたらますます歳下って感じだったでしょう」 「う、うーん…?」 手を焼いたのは確かだが、あのくらいグイグイ来なければこういう関係になれなかったと思う。大人っぽくスマートに、なんてやられても果たして俺が受け入れられたか疑問だ。 そもそもこんな関係になるなんて想像すらしてなかったんだ。歳の差以前に男同士な時点で俺にはなかなかハードルが高かった。 だからこそ間違えずに勇気を出して選べたことが嬉しいんだ。目を逸らしたくて逃げたくてーーー実際逃げてしまって、けれどもう一度チャンスをくれた藤堂に感謝したい。 「…あのな、藤堂…!」 「よし、決めた」 「え?」 「俺これからもっと仕事バリバリやって成績上げて昇進してみせます!部長がそういう差を感じないように」 「…え、えぇ?」 「それで俺が上司になったら、もう歳の差とか関係なくなるでしょ?新見さんも」 「いや、そんな…」 何年かかる計画だ?それ…。 藤堂が俺とのことを思って最善を目指してくれているのは嬉しい。俺の憂いとか躊躇いとかを排除しようと思ってくれるのはとても嬉しい。 けどそれって何年計画?藤堂が上司に?それって俺まだ会社にいる? 「待っててくださいね、新見さん!」 …こんなに子供っぽく笑う藤堂なんて初めて見た…。 俺は自分の躊躇いは口に出来ず、ただ「頑張って…」と応援するしかなかった。 宣言通り仕事に勤しむ彼をぼんやり見つめながら今日は何曜日だったろうかとカレンダーを見た。未練がましくそこには小さく×が書いてある。何とそれは藤堂に誘われなかった日の印だ。これぞ変態がすることだ。 今週は素晴らしいことに木曜の本日まで藤堂からは一回も誘われていない。会社はもちろんのこと、退社後の誘いも一切なかった。もう限界だ。 「……よし、」 最後だと決めてメールチェックをする。そこに藤堂からのメールはやはりなかった。彼は仕事を頑張っている、実に素晴らしく応援すべきことだ。 だがもう限界が来てしまったんだ。 カチャカチャカチャカチャ…カチリ。 短いメールを一通送る。視線の先、パソコンにただ向かっていた彼の表情がちょっと変わってマウスを動かしているのが見えた。 …あぁきっと読んでいる、今俺が書いた短いあの文章を。 「———っ…!」 藤堂が目を見開いて画面を見ている。あの夜のように見る見るうちに顔を赤らめて慌ててこっちを見てくる。驚いたその表情に恥ずかしくてすぐ視線を下げたが、もうメールは届いてしまった。取り消しはできない。 〝15時、303会議室で〟 今の時間は14時半。 視線の先の藤堂がパクパクと口を動かした。何が言いたいのか分かったが、俺は知らない顔をした。やってしまった、もう取り返しはつかない。俺は上司で彼は部下で、息子ほどの年の差があって。 けどもう我慢できない。もう我慢するなって素直になれって、藤堂が俺に教えたんだ。 三十分後、誰も来ない廊下突き当り奥にある会議室。俺は一体どれくらい乱暴にドロドロに抱かれてしまうんだろう。考えれば考えるほどに体が熱くなって、数分が何時間にも感じてしまう。 早く、もっと早く時間が過ぎて欲しい。早く中に挿入れていっぱい擦って、中に溢れるくらいに出してくれ。そして最後には耳元で「いい子」って、そう言って。 想像したら体が勝手に震えしまって、思わず「変態…」と自分に呟いた。          


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