【手記】IPを作って育てて、最終的には誰かにあげたいというお話
Added 2020-08-12 09:46:02 +0000 UTCここ最近は二次創作(既存TRPGのシナリオ制作など)での活動から、徐々に一次創作……ボク個人が持つIP(知的財産)の制作へとシフトしてきている。
マーダーミステリーでの「狂気山脈」制作も、色々な考えがあって行ったことではあるが、その中の一つに「『クトゥルフ神話TRPG』のシナリオ」としての狂気山脈ブランドを自分のIPにシフトさせたいという意図もあった。
なぜ二次創作から一次IPへとシフトしたいのか。
それは、単純にしがらみなく自由にやりたいからだ。自分が面白いと思う創作、面白いと思う展開、可能性が広がると思うプロモーション……これを追求する時に、他者が持つIPを利用するとコアな部分での舵取りを自分で行えないのだ。当たり前の話だけれども。
今僕が持ってる独自IPはおおよそ以下の通り。(まだリリースしてないものを除く)
・“山案内娘”島々ヤク
・山雑誌『ヤクのあしあと』
・マーダーミステリー『狂気山脈 陰謀の分水嶺』および『星ふる天辺』
・OVERЯOID(カードゲーム版)
これらはそれぞれが
「実現したい狙い」「実験して得たいデータや経験」などを持っている。
例えばOVERЯOIDについては↓の記事でけっこう詳細に述べている。
fanbox post: creator/487591/post/1201376
一緒にこれらのIPを作ってくれている仲間のうち、コアな方々にはよく話している(そしてだいたい驚かれる)ことがあるのだが、
僕はこれらのIPを育てて、もしある程度成功して軌道に乗ったら「誰かにあげたい」と考えている。
「売りたい」ではなく、「あげたい」だ。
以前からこのFANBOXの記事で何度も言及しているが、僕自身は「お金」に対する欲求が薄い。生活水準を今より上げるつもりはないし(生活費だいたい月5万くらいだけどすごく満足している)、信頼できる・面白い仲間と面白い作品や企画を作る時の快感が凄まじいのでそれに全力投球を続けていきたい。
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しかし、それでも僕は自分の収入が増えるような方向で活動をしているし、実際収入は増えている。(たぶん再来年から消費税納めなきゃいけなくなる……)
それは何のためかといえば、ただただやりたいことを実現するためのより大きな力を得たいからだ。
人に何かを依頼したり、なにか仕掛けをしたりする時に、その元手となる資金は多ければ多いほどやれることの選択肢の幅が広がる。
でも、だ。これも本当のことを言うなら効率があまり良くない。
収入が僕個人に集中し、それらを全て僕自身で何に分配するのかを考えて運用しているようでは、頭と身体のキャパシティがすぐにパンパンになってしまう。(※すでにけっこうパンパン)
それよりも、できれば僕は面白い創作や面白い可能性の追求にキャパシティを費やしたい。そっちに専念したい。
ならば、僕が作ったIPを使って「お金儲け」をしてくれる仲間が別にいたほうがいい。
まだら牛を利用すればお金儲けができて、もっとこういう風に展開すればもっとたくさん物が売れて……ということを考えて動いてくれる人が僕以外にいたほうが、広がる速度も範囲も広くなるだろうし、何より僕のキャパシティが空く。
だから、目的を果たした、あるいはある程度果たすことが見えたIPは誰かに積極的に譲りたいと思っている。僕より上手く「運用」してくれて、効率よくお金に変えてくれる人にあげてしまいたい。収入全部あげるから。マジで。
いつも僕の心の中にあるホンネは「これ俺のかわりに誰か作ってくんねーかなあ」だ。
僕自身が面白いことを追求して、それに「可能性」を見出してもらえている間は、きっと彼らは僕を利用してくれるだろう。僕が追求できる面白いことの可能性を、僕自身がやるより広く拡張してくれる。
僕の手元には、今の生活水準で生きていける程度のお金が残ればそれでいい。僕がお金を持っているより、僕に価値を見出してくれる仲間が強い力を持つほうが、絶対に得られるものが大きい。
最近はそのための第一歩として、制作物のインセンティブ契約を徐々に進めている。
収入を共同制作者に分配する仕組みだ。OVERЯOIDやマダミス狂気山脈は、売れれば売れるほど共同制作者に継続的にお金が行くようにしている。
いずれも、僕の手元には利益の半分程度しか残らない。そしてその半分も、次の制作物への資金としてほとんどを投資している。(先月はおよそ250万収入があって270万が支出だった。生活費5万だったのに20万もマイナスになってて笑っている)
最終的にはやはり、僕自身が自分でそんな手の混んだ分配をすることもなくなるといいなと思っている。
僕が思う面白そうな未来への舵取りで、動いてくれる船が大きくなるといい。
でも本当は、僕自身が乗ってる船は小さいボートのままで構わないのだ。
僕が「あっち面白そうだから行かね?」って言った時に、友達の船が「うひょー! 面白そう! 行く行く!」ってなってくれて、それが艦隊の様相を呈すのが最高の姿だ。
そんな分不相応な夢に向かって、ちょっとずつ邁進していきたい。
(一番の問題は、そういう仲間ってなかなか現れないことなんすよね……)