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山本健
山本健

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ドライブマイカー ネタバレメモ

鏡があからさまにわざとらしく長尺で撮られる 妻と夫 間男と主人公の間の鏡像関係(車の中での対話)←ここに至るまで間男が何度も主人公を呼び止めて酒を飲む。酒を飲み交わしている=混ざりあう

呼び止めるのはぱっと見は快適なドライブに横槍を入れてくる不快を呼び起こすがその奥では主人公に自己との対話を促している 自己との対話は不快なこと

間男は主人公とある種ベルイマンのペルソナ的な関係 主人公に自分を残すことができたので悔いることなく逮捕される ラスト舞台から去るカットめっちゃドラマチックに撮ってる

主人公は間男と同化し妻の二面性と自分の二面性を各々の総体として受け入れ、めでたく再び舞台の上で役をこなすことができた?


「主人公は演劇の演出家」「妻は脚本家」「間男は俳優」はすごく強い設定

主人公の演出では多国籍な言語が飛び交い、演者はそのことを気にする素振りもあるが舞台上では滞りなく進行する 際立つのは手話の役者 彼女が本読みで話すシーンは引きで全員のリアクションを映す ディスコミュニケーションとコミュニケーションの間にいる 後のシーンで彼女と夫の家に招かれた主人公とドライバーは「話が伝わらないことが当たり前」という彼女の言葉を聴くことになる そこには何ら負い目も苛立ちも感じられない、自然体の言葉 食卓に穏やかな空気が流れる

対照的なのが間男と香港人の役者 お互いの言葉が理解できないままズルズルと肉体関係にまで至る二人だがその翌日車で事故を起こす 一見すると親しげな二人だが確実な断絶がある

明るい昼間の公園でわざわざドライバーに練習風景を見せに行く 疑似的な父子関係

妻の声のテープ 主人公を追い立てるものでもあるが同時に子守歌モチーフ?

チェーホフのテキストは自分が燻り出されるからやらない→


妻とはテリトリーが違っていた(車が妻の会社のカゲに入りきらない、扉越しの会話(間男と一緒に向こうにいる)など)

セリフにも露骨すぎるくらい出ている 妻のドライブが心底気に入らないことなど

だがお互いをうまく補完しあっていたというのも真実 それが崩される恐怖が宙づりになったまま妻の死後を過ごした主人公


死んだ娘と同い年のドライバー 初ドライブの光が差す外を車がOUTした後もガレージの中から映し続ける 負を後に置いていくことができる予感

出発前のガレージの中では主人公と同様にドライバーもカゲの中にいてあまり顔が見えない(わかりやすいライティング)

間男と主人公の対話時にはドライバーが同席している 疑似的な娘がいたからこそ彼はとうとうその時を迎えることができた


ものすっごく雑にくくればみんなが親しい人の死を乗り越えるだけの話



絵面


舞台の幅が広い 繰り返し出てくるのは演出をしているホールくらい?

ドライブを映すカメラのゆったりとした動きの心地よさに全てがかかっているような感じ ゆったりと快適で美しい

ドライブをしている移動時間とそれ以外 ドライバーと共に歩くときだけはドライブと変わらずカメラが大きく動き回る?要確認

最初のほうに妻と間男の浮気をバーンと見せているので映画を通して緊張が持続するようになっている ドライバーは一見そこから切り離されているので車の中だけが救い、安息の場として機能する

間男が同乗する時だけ車の赤が暗く塗りつぶされる

間男に自慰行為ちゃんの話の続きを聴かされる時のみんな大好き小津カット

ドライバーの故郷を訪れる時ビジュアルは幅広くともトンネルをくぐる映像が何度も繰り返される 産道

白い雪と赤い車 血?


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