とある山奥にある秘湯の温泉宿。
泉質は素晴らしいのだがアクセスが悪く、経営難に陥っている。
なんとか切り盛りしていた老夫婦が病に倒れて、閉館寸前のところを資金援助して救ったのが、ある振興リゾート企業であった。
そこで若女将のアルバイトを募集しているとのことで、トワは応募した。以前入ったその温泉が素晴らしかったので、存続のために少しでも力になれればと思ったのだ。
鄙びた宿には他に料理人の源さんと、昼前に掃除に来てくれるトメさんしかおらず、宿帳の管理から湯の調整、接客など女将が一人でこなさなくてはならない。バイトにしてはなかなか大変な仕事であった。
しかし慣れてくると思ったより忙しくなく、むしろ客が全然来ないことに気がつく。いい湯だが、場所が辺境すぎてわざわざ立ち寄る人が少なすぎる。こればかりはトワ一人の努力ではどうにもならない。
そんな時、経営母体となったリゾート企業の人々が、この宿の宣伝をするということでやって来た。
「PR動画ですか?」
『そう、まずはこの宿のことをみんなに知ってもらわないとね。』
「そうですね。それは大切だと思います。」
『じゃあ、さっそく始めよう。』
でかいカメラを背負ったカメラマンが2人ほど現れて、トワの姿を撮る。
『当宿ではこのような美しい若女将が出迎えてくれます』
撮影監督にそんなふうに紹介されると、なんだかくすぐったい感じがした。この宿を救うためだ。少しでもよく見てもらおうとトワは顔を引き締めた。
*
『湯加減はいかがですか?若女将』
「は…はい、少し熱めですが、いい湯加減です。」
監督の指示でトワは入浴させられていた。身を守るのはハンドタオル一枚で、なんとも心許ない。
『では、若女将の魅力をもっと見ていただきましょう。』
「……っ!」
タオルを外すように指示される。それはあまりにも恥ずかしかったが、ここで経営者にへそを曲げられてしまうと、資金援助が止まってしまうかもしれない。
しぶしぶ胸を覆っていたタオルをよけると、二台のビデオカメラがズームアップして撮影を始めた。あまりの恥ずかしさに顔が火照ってぼーっとしてしまう。
『まるで珠のような肌ですね。女将。男性経験は何人ですか』
「そんなの……ありません!」
『おや、そんなに美しいのに。勿体ないですね。』
『当温泉は、子宝の湯と呼ばれております。ここで結ばれた男女は、子宝に恵まれるという言い伝えがあるのですよ。』
そんな言い伝え、トワは聞いたことがなかった。
『さらにこのお湯は情欲を高める作用があり、二人の愛を燃え上がらせるのですよ』
そんな効果があったとは、女将のトワも知らなかった。そういえばなんだかさっきから身体が熱いような気がしてくる。
『では、今からその伝説を証明してみましょう。』
「え……」
気がつくと、すぐとなりに一番ガタイのいい男が全裸で立っている。
それが有名なAV男優の一人であることを、トワは知る由もない。
「さわら…ないでくださ…っ!」
拒絶しようとしたところで、監督からバツの合図を送られる。
『美人の身体というのは、皆で使ってこそ価値があるのですよ。』
初めからそういう撮影だったのだ。今更後悔しても間に合わない。この辺境で助けを求めても、誰も助けに来てくれる人はいない。
「くうっ…!!」
結局トワは拒否することができずに、男優にされるがままに愛撫され、そして処女の穴を貫かれた。
純潔の証が一滴、二滴と湯に滴る。
これまで何百人もの女を抱いてきたAV男優だけあって、女性の扱いは心得ていた。最初こそ痛みがはしったものの、ゆっくり湯に浸かるがごとくスロースピードでトワの中に入っていたので、苦しみは思ったほどない。
馴染んできたころに徐々にペースを上げていき、初めてながらもそれに突かれる悦びを感じ始めていた。
「あ……、あ…っ!」
撮影は一時間にも及び、半身湯に浸かった状態ではのぼせそうになっていた。それでも男優はペースを落とすことなく突き続ける。トワの方はすっかり感じてしまって、露天の岩に寄りかかって立っているのがやっとだった。
何人もの女性を泣かせてきた太くて硬いものが子宮の入り口をノックするたびに、背中に電撃がはしるように快感が駆け巡る。どんなマッサージチェアよりも気持ちいい感覚だった。
「もう…ダメ…です…っ!」
トワの体力の限界を見て、男優はスパート体勢に入った。いままでいかに手加減していたかがわかる激しいピストンで、気持ちいいところがぐちゃぐちゃにされてしまう。
「あっ!あっ!だめ、ダメーーっ!」
お腹の底から真っ白な快感が脳まで突き上げてきて、トワは絶頂に至る。そのとき、ドクドクと中に熱いものが注がれるのを感じた。
*
新作AV『若女将、子作り温泉秘境』はよく売れて、その撮影場所となった秘湯宿を訪れる客も着実に増えたが、トワがいるかを聞き、若女将が変わってしまったことを知ってがっかりする客も多かったという。
「残念ですが、もうあの宿には行けませんね…」
トワは、大好きだった温泉に行けなくなってしまったことだけが少し残念だった。
幸いにも、子宝の湯というのは偽の伝説であった。

山奥の鄙びた温泉宿でAV撮影を通してPRしたところ、予想以上に人気が出て男性客が殺到するようになった。 しかし不本意にもAVに出演してしまった若女将のトワはバイトを辞めてしまい、代わりに女将として入ったのはオスクロルだった。 ギルド経由で求人があったが誰も応募せず、ギルド支部の管理をしているオスクロルが...