キアラは、インゲニウムコードによって具現化した人工生命体クレイドルである。
彼女の持つコアにはソウルイーターというコードが組み込まれており、他者のソウルを喰らうことによって肉体を維持している。
定期的にソウルの供給を受け続けなければ肉体は朽ち果てていく。キアラはそうやって滅びていく"仲間"を何人も見てきた。
さらに定期的なメンテナンスを受け、身体が正常であるか常にチェックしなければならない。ある事件でキアラの持つコアは損傷してしまったため、経過観察のためとある研究所で毎月メンテナンスを受けていた。名目上は〈花園〉の傘下だが独自に動いている研究機関で、特別な事情を抱えるキアラにとっては都合が良かった。
「キアラ君、こっちのほうも素晴らしいね。実に問題ない!」
暗闇の中で男が蠢いている。
キアラはただすにゃほの画面を見つめて、その男の顔を見ようとはしなかった。
メンテナンスチェックを終え、いつもの"それ"が始まっている。
別にソウル供給にこうして身体を重ねる必要は無いのだが、これがいわば対価のようなもので、キアラは断れる立場にはなかった。
男が言うには、生殖機能が備わっているかのチェックらしい。一応、それに相当する機能があるらしいが、実際に子を生んだクレイドルはいまだ観測されていない。
「はあ…はあ…」
男の熱い吐息が顔にかかるのを、キアラは嫌そうに振りほどきながら画面を見ていた。
『やほー!今暇?』
『うん』
『レクトがね、親分達の誕生日プレゼント買いに行くんだってさ。キアラも来る?』
『それってリネアをデートに誘ったんじゃない』
『そんなのじゃないって!キアラのことも気にしてたよ』
『そう。』
リネアは今や大の親友だ。恋敵でもあるが、何でも打ち解けて話せる関係になっている。ただし、ここに来ていることはまだ伝えていない。
『それで、来る?来れるなら学園の前のカフェで待ち合わせね。』
『あと…40分後』
『おっけー!じゃあそれまでそのへんで時間つぶしとく~』
『わかった』
『あんまり遅いとレクトとラブラブデートしちゃうぞ~』
『それはダメ』
『冗談冗談~、それじゃ待ってるから~』
『うん。もう少ししたら行く。』
「いく、いくぞっ!!」
目の前の男が腰をガクガクと震わせて、その体液を注ぎ込んできた。
「……っ!!」
心は何も感じないのに、身体は自動的に反応していた。膣壁が収縮して迎え入れる。一滴でも多く搾り出すために。
今からシャワーを浴びればなんとか間に合うだろう。
ベッドから立ち上がると、どろりと白濁がこぼれ落ちてきて、心の涙が一粒落ちた。
ねこトトラ@猫虎屋
2021-12-12 03:42:35 +0000 UTCカイビャク
2021-12-12 01:32:17 +0000 UTC