【雑記】「無数」メイキング
こんにちは、だんれんじです。
今回は、COMIC X-EROS #97の「無数」についての作成プロセスと思考メモ(+元ネタなど)です。
前回の「少女汚染メイキング」のように、どんなことを考えつつ描いたのか書いていこうと思います。

こんにちは、だんれんじです。 去年描いた「少女汚染」が、WEEKLY快楽天 SELECTION版にて単話売りされるようになりました。 https://book.dmm.co.jp/detail/b915awnmg01548/ ということで、今回は「少女汚染」のメイキングを書いてみようと思います。 1.どのような思考過程で作ったか(テーマとか元ネタとか) 2.ど...
漫画作成のプロセスとして、まず編集さんと「今回どんな話にするか?」をざっくり打ち合わせします。
前回の「少女汚染」は、口頭で「女の子がめちゃくちゃ汚される話が描きたくて~」と編集さんにお話ししました。
しかし、今回は打ち合わせの機会がとれなかったため、書面ベースでスタートしています。
以下、最初に送った企画書(?)です。
・どんなキャラクターがいるのか
・どんな話なのか(オチまで)
が伝わるように意識して描きました。
一人で作っていたときは、このようなものは作らず頭の中にイメージするだけでした。
しかし、一回形に出すとイメージが可視化され、後の工程が作業しやすくなったので、今後も続けようと思います。
今回の話の出発点は
「カブトガニの実験ってエロいよね」
でした。
このエロさは言わずもがななので、読者の皆さまに伝わるであろうことは全く心配していませんでしたが、ひとつ懸念事項がありました。
それは、周りの設定がエロの邪魔をするのではないか? ということです。
カブトガニの実験に感情移入させるため、実験者と被験者の立場を入れ替えたは良いのですが、実験者となるカブトガニを成立させるための設定の比重が大きくなりそうでした。
この重い設定が読み手の負担にならないかが心配だったのです。
漫画『孤独のグルメ』のセリフに、次のようなものがあります。
「モノを食べるときはね 誰にも邪魔されず自由で なんというか救われてなきゃあダメなんだ 独りで静かで豊かで……」
至言ですが、エロも同じだと考えていて、脳を圧迫する余計な要素は無いほうが良いと考えています。
その点、カブトガニの擬人化周りの設定は、エロ要素に直接かかわっていないのにインパクトだけが無駄に大きいため、実用面でかなり邪魔になりそうでした。
そこで、ネームの構成としては、
・最初にエロいシーンを出して「これから設定を語りますがすぐ済みますので」と謝りつつ
・諸々の設定を最初の何ページかで足早に説明してしまう
というチカラ技を使わせてもらいました。
そのため、かなりSFの設定としては端折った語りになっていると思います。
下手をすると設定の時点で受け入れられない可能性もあり、
思い返すと、かなり読者の方々のSFリテラシーに依存したネームだったのですが、
概ね好意的に受け入れていただきました。
ありがたくもあり、また同時に、フィクションの教養が深い方々に読んでいただいていると再認識する結果となりました。
さて、ここまでで「エロに余計な要素はいらない」と書きはしましたが、本筋とは無関係かつ邪魔しないところではちょくちょく自分の趣味を出しています。
(作画のモチベーションを維持するためにも、こういう趣味要素は入れたいと思っています)
以下、いくつかご紹介します。
●カブトガニ生物
元ネタ:手塚治虫『火の鳥』未来編のナメクジ生物
(出典:手塚治虫, 電子書籍版 火の鳥③ )
人間が滅んだ後に登場した生物です。
彼らも、人間と同じように「自分たちこそが最も偉い」と主張します(そして絶滅します)。
(出典:同上)
カブトガニたちも、自分たちのためならほかの生物はどうなってもいいという思想で、ほかの生物を好き勝手に複製・合成している設定です。
そのため、登場する器具は生物ベースとしてデザインしています。
※統一感を出すため、基本的には海の生物モチーフ
※ちなみに、カブトガニのデザインの元ネタはポケモンのカブトです。
●椅子
元ネタ:カツオノエボシ
(出典:Wikipedia「カツオノエボシ」)
触手の部分に、ほかの生物のパーツを付けていく想定です。
●触手
元ネタ:ヒモムシ
吐き出す触手(?)的なものの動きに惚れ、いつか使いたいと思っていました。
動画(若干のグロ注意)
https://www.youtube.com/watch?v=plXvQBpii0g&t=7s
●タブレット
元ネタ:ウミエラ
●脳触手
元ネタ:掘削機
(これは海洋生物モチーフではないですが)
けっこう時間をかけて作画しましたが、修正されてしまったものを供養のためご紹介します。
単行本では修正が薄くなるようですが、出るのはまだ先なので……。
本来、ペニスは全白抜きらしいのですが、触手ということで半分だけの修正で許されたそうです。
X-EROSの編集長が「うぇー気持ち悪い」と言ってビビってくれたらしいので描いて良かったと思いました。
最後のシーンで、文字を溶かす演出をしました。
こちら、私ではなく担当さんに文字を弄ってもらってます。
「せっかく写植のプロが関わってくれているので手伝ってもらおう」と思って入れましたが、とてもいい感じに溶けてて感動しました。
※生意気にもリテイクしました
もしご再読いただくことがあれば、ご注目いただければと思います。
以上、「無数」のメイキング(思考メモ)でした。
思いつくまま書いたので、とっ散らかった長文となってしまいましたが、お読みいただきありがとうございました!
次作のほうも作業続けておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。
ご質問等ありましたらお気軽にどうぞ!
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だんれんじ
てぐどら
2022-09-01 11:46:13 +0000 UTC32523921
2022-08-31 14:30:27 +0000 UTC