前回までの流れは、こちらから読めます。
乳女んを前に、固まる3人。健ちゃんの頭脳をもってしても、この状況を上手く切り抜ける案が思いうかびません。
「…そうかい、答えられないんだね」
静かに、乳女んがいいました。それはまさに、終わりの合図でした。
「あんたのことは好きだった…けど、ウソつきは嫌いだよ」
どうして、最後まで信じさせてくれなかったんだい――。
誰にも聞こえない声でぼそりと呟き、乳女んは腕をゆっくり天にかざしました。その時です。
「このままじゃ…だ、誰かー!!! 助けてー!!!!!」
太郎と猫ちゃんが一斉に叫び、そして健ちゃんは、その声で覚悟しました。
誰も来ませんし、来たところでここはお城、敵しかこないのです。
終わった――。
誰もが諦めかけた、その時でした。
「来ましたよ。もっとも、私でよければ、ですが」
場にそぐわないくらいに、のんびりした声。この状況において、緊張どころかリラックスしているようにさえ聞こえます。
「あ…あ…ッ!」
3人は、声にもならない声を上げ続けていました。喘ぎ声みたいでエロいですね☆
声の主は、そんな3人ににこりと微笑みかけると、その笑顔のまま、乳女んに向き直りました。
「子供は宝。子供を泣かせるならば、私は貴方の敵になってしまいますよ。…乳女んさん」
信じられない程穏やかな口調に戸惑いつつも、乳女んは明らかに苛立った声で答えます。
「――これが仕事なんでね。帰って壁に張り付いてな、近藤!!!」
「えぇ、張り付きますとも。…この子たちを、きっちり守った後でね」
数十年間壁に張り付き続けてきたことで、極限まで鍛え上げられた肉体。
誰に何を言われようが自らの意志を曲げることのなかった、強靭な意思。
「子供がいつどこで困っても良いように、私は街の全てを見渡せるお城にくっつき続けてきましたが…まさか、お城の中で困られるとはね。…すぐに駆けつけられて、良かった」
「こ、近藤さん…!」
「ごめんなさい、近藤さん…巻き込んでしまって…」
口々に寄せられる、3人からの言葉。
そんな言葉に、近藤さんは背中で答えます。
「…殿様は、真後ろの扉を入った先にいたはずです。行きなさい、そして必ず、生きて帰ってくるのですよ」
心なしか、一瞬近藤さんの声が震えた気がしました。が、せっかく近藤さんが作ってくれたチャンスを無駄にするわけには行きません。
「近藤さん…ありがとうございます!!」
「また、お喋りしようニャ!」
「また、会いましょう!!」
3人は走り出し、その光景を乳女んは見つめています。
「…殿守護神3人衆失格だね、私は」
「そんなことはありません。今この瞬間まで、しっかり守っていらしたではありませんか」
「…嫌味かい?」
扉を開け、真っすぐ続く一本道をひたすら走る3人。
この先には、ついに殿様が…?
「?!」
と、思いかけたその時、3人は突然止まります。
何があったでしょうか??!(笑)
しょっち@気ままにやってきます
2022-05-21 11:38:33 +0000 UTCrikuruhu
2022-05-21 11:33:50 +0000 UTCしょっち@気ままにやってきます
2022-05-21 10:40:05 +0000 UTC藤原妹紅
2022-05-20 14:26:09 +0000 UTC