本記事は、「えっちな夢にベルが出てきて悶絶するリュー」の下書き段階の文章をそのまま投下したものになります。そのため、完成品とは内容が異なる場合がございます。
その点を理解した上でそれでも読みたいという方は、どうぞご覧になってください。
今回の二次創作の題材は、リュー・リオンという、ライトノベル「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」に出てくるヒロインです。
冬アニメで思いっきりメインヒロインしていましたね。
おかげで妄想および創作意欲が捗りました。
明日は忙しくなりそうなので、前もって今日に投稿しておきます。
pixiv上の絵的にはこんな感じの雰囲気を目指したい。
前回の続きからとなります。
月末だった。
ダンジョンの十八階層、アンダー・リゾート(迷宮の楽園)にて。
アストレア・ファミリアの墓参りを終えたリューは、普段の習慣に従い、お気に入りの泉に来た。
一糸まとわぬ姿となり、蒼く澄んだ泉水に体を浸して水浴びを楽しむ、ひとときの安らぎ。
そんな中、芝生を踏み鳴らす音がして、とっさにリューが目を向けると。
泥で顔を茶色く汚した、白髪の少年が来ていた。
ベル・クラネルだ。目を瞑りながら、ふらふら歩いている。裸身を晒したリューと対称的に、軽鎧や手甲を纏った姿が冒険者らしい。
水浴び中の襲撃を警戒していたリューは、乱入者が見知った少年だと知り、ホッと息を吐く。
直後――泉の前でひざまずく少年を見て、気づく。
ベルが泉に来たのは、泥で汚れた顔を洗うため。
今のベルは顔が泥まみれで、満足に目を開けられない。
泉水を両手で掬っている今のベルは、水浴び中のリューの裸体に気づいていない。
* * *
「――――♡」
ほんの一瞬、魔が差した。
このまま裸を見られたら。
顔をゆすいで目元から泥を落としたベルが、水のしたたる自分の柔肌を見たら。
「――――ッ!」
すぐリューは思い直す。
偶然ならともかく、意図的に裸身を見せるなんてとんでもないと、ベルに気づかれていないうちに泉から出ようとする。
だが遅い。
数秒、判断に時間をかけすぎた。
ベルと幾度も肌を重ねた経験が、名残惜しげにリューの動きを鈍らせた。
「んっ、んっ」
ぱしゃぱしゃと水を鳴らして、顔を両手で洗うベル。
泥を落として、少年は顔から手を離して目を開ける。
「ふうっ。……えっ、リューさんっ!?」
「べ、べる」
「うわわわっ! ご、ごめんなさあぁぁいっ!!」
飛び跳ねるようにして、極東名物の土下座を行うベル。
勢いよく地に額を擦りつけた少年に、リューは面食らった。
邪な煩悩が吹き飛ぶ。過剰なほど真摯なベルの謝罪に、僅かながら淫らな展開を期待していたリューの気分が消え失せる。
(……こうなるのは当然、か)
落胆を呑み込み、リューは目を伏せた。
ダメで元々の期待が、案の定ダメだっただけだと。
純心で良識的なベルの性格からして、彼が欲情のあまり突発的にリューを抱きたがるなんて、あり得ない。
付け加えるなら、今は月末。
一ヶ月に一回だけの逢瀬の約束は、今月分はもう消費してしまっている……きのうに。
(さすがに、きのうの今日で体を重ねるのは。あと一日待てば、一ヶ月に一回の約束を守ることができる……)
思い出しかけるきのうの逢瀬を、甘い疼きを、リューは抑えた。
忍耐で眉をひそめ、顔をうつむかせる。
その、空色の瞳で。
視線を下げたリューの視界に映るベルの白髪の、土下座で額を地面に当てた頭の、左右。
ベルの両耳が――爛熟しすぎたリンゴのように赤いことに、リューは気づいた。
驚愕で目を見開く。
「――――ベル」
びくっと、リューに呼ばれてベルの肩が跳ねた。
「す、すいません! すぐ去りますので――」
「行かなくていい!」
ぴしゃりと強い声で逃亡を阻止する。
(もしかして、ひょっとして)
リューの脳内で、今のベルを逃したら千載一遇の機会を逃がす、と女の本能が叫ぶ。
こわばった面持ちで、リューはベルにむかって歩き出した。
ちゃぷちゃぷと、水面に音を鳴らして、ゆっくりと。
雪のような素肌を晒す美しいエルフが、泉のほとりで土下座のまま動かない少年に歩み寄っていく。
やがてリューは、土下座中のベルの真正面まで到達。
ベルは顔が真っ赤で、リューもベルに負けないくらい顔が真っ赤だ。
ドキドキと動悸が激しくなるのを自覚しながら、リューは頭を下げ続けるベルに、口を開いた。
「顔を、上げてください」
「えっ。リューさん、今は裸じゃ」
「構いません。早く!」
「ううぅっ……」
食い気味に促すリューの圧に負け、ベルは面を上げる。
額に地面の土がついた、真っ赤なベルの照れ顔が姿を見せた。
裸の胸をキュンと高鳴らせながら、リューは腰をかがめてベルと目を合わせる。
ベルの額の土を指で払ってから、
「正直に、言ってください」
前置きし、一番聞きたかった質問をする。
「今の私に……ベルは、なにをしたいと思っていますか?」
水のしたたる自分の裸体にベルが抱いた願望を、暴く。
「リューさん!? それを僕に言わせるんですかぁ!? ひどい!」
「言わせます! 言ってほしい!」
声に切実な想いがこもった。
リューはベルの肩を掴んで、この場から逃がすまいとする。
水のしたたる裸体のエルフに迫られ、ベルの瞳が激しく揺れた。
ここ最近だらしなく性に溺れて守れていない『一ヶ月に一回』を今度こそ守ろうという気概は、もうリューには無かった。
意志の力が、規則の遵守にではなく、女の欲望に向いている。
(もし、ベルが、私の期待通りのことを言ったら――!)
顔が熱い。リューの情念が、制御不能の域に入りつつある。
対するベルも恥ずかしげに顔を真っ赤にしながら、しかし目はそらさない。
水辺でかがむ裸のエルフと、陸でひざまずく冒険者装備の少年。間近な二人の息づかいに、官能的な熱がこもる。
鼓動が伝染しそうだ。
リューはベルに発言を促しておきながら、自分自身も胸が高鳴っていくのを止められなかった。
発言を待つ側ですらこれなのだから、ベルが感じているプレッシャーは想像に余りあると、リューの中に罪悪感まで湧いてくる。
引き伸ばされる体感時間。
ベルは言葉に迷っているのか、なにも言わないまま悩ましげに口を半開きにしていて――
「………………僕、は」
やがて、言うべき言葉を決めたのか、とうとうベルが沈黙を破る。
「僕は、リューさんを……抱きたい、ですっ」
たどたどしくも、ちゃんと伝えようとする律儀な思いがこもった声。
震える喉が告げた、ベルが今のリューにしたいこと。
それは、リューの内心を歓喜の絶頂に至らしめるには十分すぎた。
「~~~~~~~~~ッ!!!♡♡♡♡♡♡♡」
ベルに抱きつきたくなる衝動を、リューは唇を噛んで抑える。
ベルの方から「抱きたい」と言ってくれた以上、ベルから抱いてもらうのが筋だと、リューは心に自重の一線を引く。
ベルの肩から両手を離し、一歩だけ後退。
緊張の面持ちで見つめるベルの前で、リューは両手を広げた。
「――――」
足元を泉に浸からせた妖精が、一糸まとわぬ柔肌を、冒険者の少年に差し出している。
もう我慢しなくていいと、リューは身振りで示す。
まるで、お伽噺に出る泉の乙女が、英雄と抱き合う直前のように。
「――――ッ♡♡♡♡♡」
好みの琴線を刺激され、ベルは顔を赤く煮立たせた。
図らずも、ベル好みのお伽噺に似せられた状況が、ただでさえ美しいリューの色香を五割増しにしている。
もう、きっかけ一つあれば、ベルは堕ちる所まで来ていて。
それを察し、リューは経験上学んだ、ベルの最愛の性癖を突く。
「――――ベル♡♡♡♡♡」
めいいっぱいの愛をこめて、懇願するように、名前を呼ぶ。
それが合図になった。
陸にいたベルが、泉に飛び出した。
「リューさぁんっ!!♡♡♡♡♡♡♡」
「ベルっ!!♡♡♡♡♡♡♡」
互いの肌が重なる。
ベルが両腕をリューの首の後ろに巻きつけ、抱きつく。
唇を重ねる。
「んちゅ♡♡♡♡♡ んんん~!♡♡♡♡♡ むちゅ♡♡♡♡♡ れるっ!♡♡♡♡♡」
「ふむんっ♡♡♡♡♡ あむっ!♡♡♡♡♡ んちゅ~っ!♡♡♡♡♡ んっ♡♡♡♡♡」
ベル・クラネルが、みずからの欲情に従って、水のしたたる妖精の裸体を抱きしめてキスする。
そんな暴走した少年をリュー・リオンは受け入れて、彼の躰を抱き返し、濃密に舌を絡め返す。
ここまで最高に都合のいい状況があっていいものかと疑わしくなるほどの、莫大な幸福感。
恍惚に酔うリューは、乳房がむにゅりとベルの胸……ではなく胸当てに当たって潰れる硬質な感触に不満を覚えて、
(あとでベルにも脱いでもらおう♡)
と、画策するのであった。
* * *
このあとベルも全裸になり、リューとベルは互いに一糸まとわぬノーガードの交わりあいに移行した。
普段はベルの方が最低限の理性を保っているはずが、今回のベルは性欲に歯止めがかからなかった。
一度目の膣内射精でリューは恍惚から正気に戻り、まずいとベルに警告するも、ベルが止まらず二度目の射精を太腿の間に。
本当に誤魔化しが効かなくなる、とリューがベルを説得したことで、ベルは心底つらそうにしながらも性交の続行を断念した。
ちなみに、ベルがリューの泉まで来た経緯は少々複雑だ。
十八階層までベルと同行した仲間のうちの一人が、突発的な高熱で寝込んだらしく、ベルはリリとリヴィラの街へ買い出しに。
道中、たまたま出会ったアイシャに誘惑され、なんとか振り払って逃げた直後、他の冒険者たちの諍いに巻き込まれ、余波でベルの顔に泥がかかる。
ベルは、ちょうど近くに泉があるからそこで顔を洗ってくる、とリリに言い残して、リューのいる水場に来たというわけだ。
余談だが、ベルの性欲が暴走したのは、アイシャに誘惑されて煩悩が活性化していた所に、リューの裸体がトドメになったから。
アイシャの話題をベルが出したとき、リューが嫉妬心でむっとするも、ベルが「リューさんしか抱きたくない」と惚気けたことで悶着は起きずに済む。
閑話休題。
あとは、時間の浪費をベルの仲間にどう言い繕うか、という問題が残る。
これに、リューが前もって準備したものが生きた。
リューは、「突発的な頼み事を頼まれて、時間がかかった。その分、高熱に効くポーション等の報酬を貰っている」とベルに言うことを提案する。
手土産として、リューが前もって用意した、ポーションを含むアイテム数点を渡して。
最初ベルは遠慮したが、他に妙案が思いつかず、結局リューの提案を受け入れることとなる。
リューから受け取ったアイテムの袋を片手に持ちながら、去り際に「いつか必ず埋め合わせをします!」と言い残して。
口約束をした時の、ベルの焦りと照れが混在した顔が可笑しくて。
再び一人になったリューは、クスッと笑うのだった。
……とまぁ、こんな具合に。
リューもベルも、突発的に互いの肢体が恋しくなって、こっそり二人で抜け出して時を過ごすことがあった。
前もって逢瀬の約束をしていない不義理に目をそむけて、一ヶ月に一回のルールを破る事態が、少なくない頻度で起こった。