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豆と虎
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元チャンピオンが若手に負けて引退する話

 俺は熊野琢磨。バトルファックの元チャンピオンだ。チャンピオンとして幾度なくベルトを守ってきたがついに王座を奪われ、俺の時代も終わりを告げた。だが、俺はまだ諦めていなかった。もう一度チャンピオンになってベルトを奪うという目標を立て、地道に試合をこなしていた。  必ずもう一花咲かせるのだという強い意志が俺のモチベーションだった。そんな時に対戦が組まれたのが若手との試合。元チャンピオンとはいえ、今はただのいち選手だ。こういう消化試合もこなしていかなければならない。こういう試合で地道に勝利を積み重ねることで、再びチャンピオンへの対戦が組まれることになる。  それでも、やはり年を自覚せざるを得なかった。今まで動けていた速さが落ち、パフォーマンスも低下していた。それでも気合があればどうとでもなると俺は考えていた。  若手の試合の日がやってきた。相手はプロになりたての新米選手だ。試合前、控室に現れた対戦相手はどことなく緊張しているようだった。 「えっと、浅野風花です。今日はよろしくお願いします」 「熊野だ。よろしくな」  互いに握手を交わす。握手を交わしてわかったが、肩にかなり力が入っている。まだプロの試合に慣れていないのだろうか。 「えっと、私熊野さんのファンで。良かったらサインしていただけないでしょうか」  これは驚いた。俺は元チャンピオンとはいえ今は一選手に過ぎない。こんな若い子が俺を知っているというのが驚きだった。 「ああ、いいよ」  俺は快くサインに応じる。色紙にサインを入れて渡すと目を輝かせて喜んでいた。試合前だと言うのにどうも力が抜けるな。 「私がプロを目指したのは熊野さんに憧れてなので。今日こうして試合ができて嬉しいです」 「俺もファンに会えてうれしいが、試合となれば話は別だ。手を抜く気はないよ」 「わかってます。本気の熊野さんとやってみたいんです」  気合は十分のようだ。俺も若手に負けないように気合を入れないとな。  試合前の挨拶を終え、俺たちは入場局に合わせてリングに上がった。元チャンピオンと若手との試合ということで観客の人気はあまりない。俺が勝つのが目に見えているからだ。空席の目立つ客席に寂しさを覚えながら俺は雄たけびを上げた。まばらな歓声が上がり、盛り上がりを見せる。  リングの中央で向かい合った俺たちはゴングと共に絡み合った。風花は俺と正面の攻め合いに応じるようだった。臨むところだ。年季の入った熟練のテクニックをお見舞いしてやるぜ。  俺は風花の艶やかな唇にそっと口付けを交わした。まずは触れる程度のフレンチキス。いきなりディープキスで責める選手がいるが浅はかだ。女性は雰囲気で感度が左右される生き物。まずいかに雰囲気を作れるかが男性選手には重要になってくる。唇、頬、首筋にキスを施していく。 「熊野さん可愛いです」  風花は俺の優しいテクニックに魅了されつつあった。風花は俺の乳首に狙いを絞ったらしく、両方の乳首を丁寧に弄っていた。僅かに走る痺れるような快感が乳首から齎される。長年この世界で戦ってきた俺の乳首は開発されてしまっており、少しの刺激でも快感を呼び起こしてしまう。  それでも俺はじっくり責めることをやめない。やはり雰囲気を作り、イキやすい状況を作り出すのが最優先だからだ。このやり方で俺はチャンピオンまでのし上がったのだから。耐久力には自信があるし、そう簡単には…… 「うっ……」  俺は確かな異変を感じ取っていた。乳首を弄られる度に俺のちんぽが反応している。これまでは乳首を多少責められたぐらいでは快感はあったものの、ちんぽが反応することはなかったのに……  これまでと体の反応が違うことに驚きを隠せない。俺の戦法は自身の耐久力に自信があるからこそ成り立つ戦法。こんなに早くちんぽが反応していてはとてもじゃないがもたないぞ。 「熊野さんのおちんちん、びくびくーってなってます。乳首気持ちいいですか?」 「まだまだこんなものじゃ」 「そろそろおちんちんも可愛がってあげますね」  そういって片手は乳首に残し、もう片方の手でちんぽをそっと握ってくる。熱い。握られただけだというのに、熱さがこみ上げてくる。今まで明らかに違う感覚に俺は動揺を隠せない。 「扱いちゃいます」  乳首と手コキの二点責めが始まった。俺はじっくり責めるのを中断し、風花の口内に舌を捻じ込んだ。 「んちゅ……熊野さん、なんだか焦ってます?」  まずい。雰囲気づくりに失敗した。ちんぽの反応があまりにも違いすぎた所為で焦ってしまった。 「なんだかわからないけど、効いてるの、かな」  手コキの速度が上がる。まずい。気持ちいい。ただ手で扱かれているだけなのに、じんじんとちんぽが疼く。たまらず我慢汁を吐き出すと、俺は一気に射精に向かって転がり落ちていく。   「うわ、めちゃくちゃおつゆ出てくる。効いてるんだ。このまま扱くだけでぴゅってしちゃいますか?」  風花の言う通り、今の俺にこの手コキを躱しきることはできないだろう。俺は自身の耐久力がここまで落ちていることに驚き、同時に年の衰えを実感した。射精を堪える筋肉がある。その筋肉は年と共に衰えていくと聞いたことがあるが、まさにその衰えが俺にも来たのだろう。年を取ればとるほど早漏になると聞くが、これほどとは。 「もっとキスしましょ」  雰囲気づくりに失敗し動揺する俺を尻目に、風花はディープキスでさらに俺を高めてくる。若手であるが風花の手コキ技術はプロの水準でいえば普通ぐらいのものだった。だが、衰えた俺にはまるで熟練手コキ師の手で扱かれているような心持ちだった。 「んちゅ……熊野さん、気持ちいいんだったら我慢しなくていいですからね。ぴゅってして負けちゃいましょう」 「くそっ……こんな手コキで、俺が……イクっ……♡」  どぴゅるるるるるるるるーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ♡  びゅるるるるぅーーーーーーーーーー♡    どぴゅ♡ どぴゅ♡ どぴゅ♡ どぴゅ♡ ぴゅるるるるぅ…………♡  風花の手の間から勢いよく精液が噴き出す。こんなにもあっさりイカされてしまうなんて。俺は自分の実力がかなり落ちていることを自覚せざるを得なかった。  俺がイカされたことで少ない観客席から歓声が上がる。観客はジャイアントキリングが見たいのだ。元チャンピオンの俺が実績のない若手にあっさりイカされたのだ。盛り上がらないわけがない。  俺は中央に体を戻すと、仕切り直しの構えを取る。俺がこれほど衰えているのなら、どうにかして技術を駆使して戦っていかなくてはならない。  長年培ったフットワークで有利な体勢に持ち込んでやる。  俺はステップを踏みながら風花を翻弄しようと試みる。 「もしかして」  風花は何か思いついたのかおっぱいを強調するポーズで待機した。  このポーズを取った女子選手の八割はおっぱいタックルを仕掛けてくる。俺は数々のおっぱいタックルを躱してきた男。若手のおっぱいタックルなんて余裕で…… 「えいっ」  見えない。速すぎる。違う。俺が遅いんだ。目が風花の動きを捉えることができない。体がついてこない。俺はあっさりと風花のおっぱいタックルの餌食になった。俺は絶望した。風花のおっぱいタックルはプロの水準からは程遠いアマチュアレベルだった。そんなおっぱいタックルさえ躱すことが叶わなかった。俺はプロとしてはもう……心が折れる音が確かに聞こえた気がした。 「やった、決まった」  あっさりとパイズリ固めが決まった風花は喜びを表現する。憧れだと語った元チャンピオンの俺相手に女子選手必殺の形、パイズリ固めを決めたのだ。勝利を目前にして喜ばない選手はいないだろう。 「くそっ、それでも俺は!」  諦めない。もう一度、チャンピオンの座に! 敗北を目の前にしながらそれでも俺は諦められなかった。もうプロとしては終わった状態だというのに、俺の心の火は消えてくれない。 「熊野さんがこんなに弱くなってるなんて」  風花の目が落胆の色に染まる。やめろ。そんな目をするな。俺はまだやれる。お前の憧れた熊野琢磨はまだ死んでない。  だが、しっかりとおっぱいに捉えられたちんぽはびくともしない。おっぱいの壁を超えることはできない。 「熊野さん、私、熊野さんに勝ちます」  おっぱいを上下に揺らす。ちんぽが柔肉に擦られ、快感が体中に奔り、一瞬にして体から力が抜ける。  これがパイズリの恐ろしいところだ。男の反撃の手をことごとく封じてしまう。そしてちんぽにとって最悪の威力を持つのがおっぱいの柔肉だ。普通のプロのちんぽでも一撃でKOされる威力のおっぱいを前に、射精を我慢する筋力の衰えた俺に成す術はなかった。 「俺は、まだ……!」 「終わりです。イってください!」 「くそっ……イクぅっ……♡」  どぴゅるるるるるるるるるるるるるるるるるるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅーーーーーーーーーー♡    どぴゅるるるるるるるるるるるるるるるるるるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅーーーーーーーーーー♡  どぴゅるるるるるるるるるーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ♡  どぴゅるるるるるるるるーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ♡  びゅるるるるぅーーーーーーーーーー♡    どぴゅ♡ どぴゅ♡ どぴゅ♡ どぴゅ♡ ぴゅるるるるぅ…………♡ 「勝負あり!」  ゴングが鳴り、試合が終わる。耐えがたきを耐えた男の敗北の射精は、天高く噴き上がった。元チャンピオンのKO負けに、大歓声が上がる。拍手喝采で風花を称えた。  試合後、風花が控室にやってきた。 「今日はありがとうございました」 「ああ……」 「全力でやってくれたの感じました。同時に、あれが今の熊野さんの全力だってことも」 「……」 「熊野さん、引退してください。ファンとして、熊野さんは強いままの熊野さんでいてほしいです」  俺は瞑目する。わかっている。もう俺にはプロで戦っていく力は残されていない。衰えには誰も勝てないのだ。それでももう一花咲かせたかった。だが、その夢も若手に打ち砕かれてしまった。潮時だな。 「ああ、引退するよ」 「お疲れ様でした! サイン一生大事にしますね」  そう言って控室を後にしようとする風花を俺は呼び止めた。 「俺にもサインを書いてくれないか」 「……はい、いいですよ!」  サインの交換を終えた俺は風花に微笑みかける。 「お前はまだプロとしては未熟だ。もっと強くならないと、プロじゃやっていけないぞ」 「はい、肝に銘じます」  これからは選手ではなく、風花のファンとしてバトルファックに関わっていこう。  引退を決めた俺の気持ちは晴れやかだった。 【完】 作品リスト一覧 https://batllefack-m.fanbox.cc/posts/7603841     

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