戦争が終結し10年。世界は復興を遂げ、戦前の風景が戻ってきた。 この港街エルガーにも日常が戻り人々は仕事をし、休日を楽しむ。 エルガーは都から離れているが、 魚介類を扱う専門市場は連日賑わっており観光産業にも一役買っている。 その為街の規模は都には劣るものの、都に引けを取らない活気であふれている。 そして、一人の大男が漁から帰ってくる。 60を超える歳とは思えぬほどの筋肉の塊である。 「今日も大量だねぇラーグ市長」 そんな民の声に笑顔で手を振る、漁師でありこの港街エルガーの市長ラーグ。 市長の所持する船には漁師が10人程在籍しこの街でも1番大きな漁船である。 ある日、家に素潜りで獲った大きな魚を持って帰ってくると、17歳になる孫娘エリーと妻フェムが笑顔で出迎える。 「おじいちゃんお帰りなさい!」 エリーの両親、即ち息子夫婦は先の戦争で亡くなっており、ラーグが引き取った。 そんなエリーは表情が無く言葉数が少ない少女だったが ラーグとフェム夫婦の愛が両親の死を乗り越える力を与え、今では明るい少女になった。 だが妻フェムのある言葉がラーグの背筋を凍らせる。 ------------------------------------------------------- 魚を小分けするため台所にまな板を敷くと、妻フェムが 小さい声でラーグに話しかける 「・・あの子、好きな子が出来たみたいよ」 「なああああああああああ!!」 ラーグの大声が家屋を震わせた。 エリーが驚き振り向くと 「なんでもないのよ」と妻は苦笑いしながらエリーを連れ2階に行く。 台所で1人になったラーグの顔は顔面蒼白。 分かっていた。年頃の少女だ、好きな人がいてもおかしくない。 そう分かっている・・・が、脳がそれを拒む。 妻が台所に戻ってくると微動だにしないラーグの大きな背中を摩る。 「別にいいじゃない?年頃の女の子なんだから」 「ぐぬぬぬ・・・」 孫娘に問いただしたいが、怖くて聞けない。 「誰なんじゃ・・・ワシの孫娘に手を出そうとするヤツは・・・」 闘志が燃え、全身の筋肉が躍動する。 ラーグ市長による[孫娘の好きな男は誰だ!?]作戦が実行される・・・ ----------------------------------------------------------------- ということで漁師であり市長のラーグです。
虎杖 鷲
2019-10-30 10:45:56 +0000 UTC虎杖 鷲
2019-10-30 10:45:48 +0000 UTCEinYulci
2019-10-29 21:06:00 +0000 UTCSAMRICH45
2019-10-29 17:25:58 +0000 UTC