「雑に女子制服を着せられて」(3)
Added 2020-04-18 11:00:41 +0000 UTC(3) 「ひっ――」 マナブの口から、上ずった悲鳴が漏れる。 ざらつくジャンパースカートの上から触れられて、先ほどから股間で敏感になっていた器官がビクンと疼く。桜の指先は、その先端で円を描くように弄びながら、 「あらあら、いけませんわ、マナさん。そんなはしたない声を上げては」 「こ、これは――その、サクラお姉様が、お触れになるから――」 「くっくっ、ずいぶんノリノリじゃん。意外と百合ごっこ、気に入ってる?」 「そういうわけじゃ――っていうか、やめっ……!」 マナブはサクラの手から逃れようとするが、彼女の片腕はばっちり彼の体をホールドしているし、膝は互い違いになって、腰すらも密着しそうなほど近づいているため、うかつに動くことができない。 ちなみにとうぜんすぐそばには母親もいるのだが――止めるどころか二人の戯れを微笑みながら眺め、相変わらず写真を撮っていた。 「ちょ、母さんも止めてよ!」 「あ、お母さんのことは気にしないで続けてちょうだい。観葉植物か何かだと思って」 「いやちょっとは気にして!?」 「ふふっ、それにしても、着る前はあんなに嫌がってたくせに、着ちゃうとけっこうノリノリなのねぇ。もうちょっと素直になればいいのに」 「こ、これはその、つい……」 「ふぅーん、やっぱりね」 サクラはにんまり笑って、 「お化粧もしてるし、下着もちゃんと女の子用みたいだし、なんだかんだ楽しんでるじゃない。ほんとは好きなんでしょ?」 「す、好きな、わけじゃ、ないって! 確かに、その、ちょっと、楽しく、なってるのは、事実、だけどっ……」 抗弁するマナブ。その声がとぎれとぎれなのは、スカート越しに亀頭の先端を弄るサクラの指に、喘がされているからだった。 「っていうか、もう、ほんとに、やめっ――」 「ん? ちょっといじっただけなのに、もう出ちゃうの? いくらなんでも早漏過ぎない?」 「そ、早漏って言うな! これは……その……女子制服を、着てるから!」 「あははっ、やっぱり女子制服が好きなんじゃない」 ケラケラ笑う幼馴染に、マナブは思わず恨みがましく呟く。 (あんなにぴったりくっつかれたら、昂奮するに決まってるって……) 「ん? マナちゃん、何か言った?」 「べ、別に、なにも」 「ふーん。ま、でも、そうね。ここで出して汚しちゃったら、大変だものね。学校に着ていけなくなっちゃうし」 そう言って、サクラはようやく離れる。マナブは安堵の息をつきつつ、 「どっちにしても、学校には着ていかないからね」 「ちぇー。しょうがないなぁ……じゃ、スカートをめくってちょうだい」 「うん……ん?」 反射的にうなずいてから、マナブはその内容に目を丸くして、 「いやいや、なんで!?」 「だって、スカート穿いたまま出したら汚しちゃうと思って、途中でやめてあげたんだよ? スカートを汚さないようにめくってもらうのはとうぜんじゃない。ね、お母様?」 「ええ。サクラちゃんの言う通りよ。制服を汚さずに済んだのはサクラちゃんのおかげなんだから、ちゃんとお礼をしないと」 「そもそも出させようとしたのはサクラなんだから、完全に屁理屈じゃないか……」 言いながらも、マナブは大人しくスカートに手をかける。サクラと母親の二人が結託したら、逆らうだけ無駄――むしろ余計にひどいことになるのは、経験上よく判っていた。それでも自分の手でスカートをたくし上げる瞬間、強烈な羞恥と背徳感に心臓が大きく高鳴り、全身がかぁっと熱くなる。 上品なグレーのジャンパースカートがめくられ、その下から現れた真っ白な太腿とブラウスの裾、そしてその間の、逆三角形のショーツ―― 「わ、かーわいい!」 マナブが穿いていたのは、ウエスト部分にフリルの付いた、メロウな印象のビキニショーツだった。色はサーモンピンクで、メッシュにカラフルな刺繍の花が咲き、淡いグリーンの葉っぱさえもアクセントになっている。ちなみにブラジャーもおそろいで、カップにフリルがついたものだった。 「あたしよりずっとお洒落なショーツ! マナちゃんって結構、可愛い下着好きだよねー」 「うう……だってほら、せっかくだし、可愛いほうが気分上がるから」 「やっぱり好きなんじゃない。もうずっと女装してればいいのに」 「そういうのとは違うんだってば……」 自分から女装するのは恥ずかしいが、女装するならちゃんとキメて、可愛くなりたい――微妙な心理ではあったが、それがマナブの本心だった。とはいえ、母親からは日常的に女装させられているせいで、だいぶ感覚が麻痺している自覚はあったが。 (ましてこんな風に、ショーツを見せつけるなんて――) マナブは眉根を寄せながら、めくったスカートの下を見下ろす。 可愛らしいフリルの付いたショーツに包まれた股間。それはごまかしようもないほどはっきりと、屹立するものに押し上げられてテントを張り、先端はじっとりと濡れていた。 (うう、女装させられて、サクラに抱き着かれて、こんなに勃起してるのを、二人に見られてる……!) (見られるのは初めてじゃないし、何なら結構見られてるけど、でもやっぱり恥ずかしいし、ぜったいこんなのおかしいって……!) 異常なシチュエーションにあってまだ常識を擦れきれず、羞恥に身悶えるマナブ。 しかし他の二人は、まるでおかしなことなどないかのように、 「さぁ、マナちゃん。写真を撮るから、そのままこっち向いて、笑ってちょうだい」 女子制服を着てスカートをめくり、勃起のシルエットが浮かんだショーツを見せつける息子の写真を撮り始める母親に、 「そうだ、あたしも隣でスカートめくるね」 すぐ隣に立って同じようにスカートをめくり、確かにマナブのそれよりはるかにシンプルなグレーのボーダー柄ショーツを露わにするサクラ。 マナブはさらに困惑して、 「え、さ、サクラまで……!?」 「せっかくだから一緒に撮ったほうがいいでしょ? ほら、ピースピース」 「ううぅっ……」 サクラに促され、互いに近いほうの手で自らのスカートをめくり、反対側の手でピースを作って記念撮影する。 (制服が届いた記念に撮るような写真じゃないよ……) 内心でぼやきながらも精いっぱいの笑顔を作り、恥ずかしい「記念写真」を撮影されるマナブだった。 (続く)