第9話「デートと初めてと」(5)
Added 2020-01-24 11:23:19 +0000 UTC「んふふっ、お兄ちゃんったら」 背後から抱き着いた妹が、片手でそのスカートをめくりつつ、もう片方の手で、ショーツの上からふくらみをぎゅっと握ってくる。 「あんまり可愛いお洋服で、おちんちんのほうも喜んじゃってるみたいね。触ってもいないのに、もうこんなに硬くなってる」 「さ、紗月……! やっ、スカートめくらないで、パンツが見えちゃうっ……!」 「いいじゃない。せっかく可愛いショーツを穿いてるんだから、みんなに見てもらいましょ?」 「い、いやぁっ……!」 真っ赤になってスカートを下げようとするが、妹はがっちり押さえ込んでいて放さない。 さらに店員が前かがみになって、夢月のショーツを覗き込み、 「わぁっ、可愛らしいショーツですね。真っ白で、レースがついてて、とっても清楚です」 「やっ、やめて、見ないでくださいっ!」 「ふふっ、失礼しました。あ、出すなら遠慮なくどうぞ」 「だ、出しませんっ! ほら紗月、もう、離れて――」 無駄と思いつつ、下半身に抱き着いてショーツの上からペニスを握っている妹に言うと、 「はーい」 素直な返事と共に離れて、夢月のほうが逆に驚くほどだった。亀頭の先に火が点いたような疼きだけが後に残る。 「あれ、意外とあっさり……出すまで許してもらえないかと思ったのに……」 「ん? 残念? ほんとは無理矢理出させてほしかった?」 「い、いや、そういうわけじゃないけど!」 「あははっ、なーんてね。今日はする時のために、ちゃんと最後まで取っておいてくれないと」 「うう、そういう魂胆か……」 どうやら今日は、妹と「する」ことになるらしい。避けられない不吉な予言に、夢月ががっくりと肩を落としていると、 「それではこちら、お買い上げになりますか?」 「……はい」 夢月はスカートの裾を直しつつ、小さくうなずく。今まで着ていた服も好きだったが、 (こっちのほうがピンクだし、デートっぽいよね……って、俺のほうが女の子側ってのも変な話だけど) 「かしこまりました。ではカウンターのほうまでどうぞ」 レジに移動して、今まで着ていた服を包んでもらい、お会計を済ませて店を出る。 「さ、次はちょっと離れたところにあるお店に行きましょ」 「うん」 みちみちアクセサリーショップや化粧品売り場を冷やかしつつ、妹に連れられて駅の南口へ――正味五分ほど歩いてたどり着いた目的地に、夢月は目を丸くする。 「こ、ここって……!」 そこは、「大人のデパート」――つまりはアダルトグッズの、専門店だった。 入り口近くの壁には緑色のハートマークと、「18歳未満のご入店はお断りしています」の注意書きがあり、セーラー服やメイド服などのコスチュームもディスプレイされている。 「駅のすぐ近くに、こんなお店が……?」 「うん。ちょっと調べたらすぐに出てきたから、デートの時に行こうって思ってたんだ」 「いやあの、こういうお店って、カップルがデートの時に来るものなの……?」 「そうみたいよ。ほら」 紗月の言うとおり、確かに若い男女が腕を組みながら店内へと入っていく。 「ね? 一人遊びに使うためだけじゃなくて、カップルで来て、セックスの時に使うコンドームやオモチャを選んだりするんだよ」 「知らなかった……って、せ、セックスとか言わないの! それ以前に、紗月はまだ小学生なんだからまずいだろ!」 「それ言ったら、お兄ちゃんだってまだ15じゃん。ほら、大丈夫だって」 紗月は平気な顔で兄の手を引き、店内へと入ってゆく。 「いらっしゃいませー」 ダルそうな声で、そばかす顔の女性店員が出迎える。彼女は明らかに18歳未満な夢月たちを見ても注意せず、 「ごゆっくりどうぞー。何かお探しでしたら、遠慮なくお声かけ下さいねー」 そう言って、棚に並んだ商品のチェックにいそしんでいた。 「ね? 大丈夫だったでしょ? さっそくお店を見て回りましょ」 「う、うん」 夢月はドキドキしながら、店内を見回す。 一階はアダルトビデオの売り場。ピンクと黒を基調にした店内に、レンタルビデオ店のような棚が設置され、ぎっしりとアダルトビデオが並んでいる。平置きされたビデオのパッケージには、若い女性が時にあられもない姿で写っていて、夢月は昂奮が抑えきれない。 ショーツの中のものが、またむくむくと大きくなって―― 「お兄ちゃん、気になるのがあったら、買っていったら?」 「え……い、いや、それはいいかな……別に見たいわけじゃないし……というか、最近の状況が、毎日AVをVRプレイしてるみたいなものじゃん。ほら、例えばこれなんかさ」 そう言って夢月が取り上げたのは、 「羞恥露出勤務 ~新入OLの秘密のお仕事~」 タイトルからしてわかるとおり、新入女子社員が制服としてベストとスカートの女子用事務服――ただし異様に短い丈のマイクロミニスカートを支給され、パンツもお尻も丸見えな状態で仕事をしたり、「残業」したりするという企画ものAVである。羞恥露出プレイから始まって、上司とセックスしたり、取引先とセックスしたり、後半はヤりまくりな内容だ。 「あははっ、確かに。さすがにセックスはないけど、だいたいこんな感じだもんね。……あっ、そうだ。いいこと思いついちゃった」 紗月はそう言って、にやりとチェシャ猫のように笑った。 (続く)