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SS「スカートめくり」(5)

 翌日。 「お待たせー、みんな!」 「みんな、お待たせ……」 「ふたりとも、おっそーい!」 「ごめんごめん。浩子ちゃんのお洋服、なかなか決まらなくて」 「へー、浩子ちゃん、セーラーワンピースにしたんだ。似合ってるぅ!」 「あ、ありがとう、みんな」 「でもちょっと、大人っぽすぎるんじゃない? 浩子ちゃんは、もっとちっちゃい子が着るみたいな服のほうが好きでしょ?」 「それは、その……」 「それがね、あたしもあんまりそういうのは持ってないのよ。だから代わりに、そういうお店をいっぱい回って、着てもらおうと思って」 「あははっ、いいわね。それじゃあ、アンベビにでもいこっか?」 「『Angelic Baby』? あそこ、幼稚園の子が行くような店じゃないの?」 「結構大きいサイズもあるから、浩子ちゃんでも大丈夫だって。それに、もしちょっとくらいちっちゃくても……」 「確かにスカートが短いほうが、浩子ちゃんもいいわよね。じゃ、いこっか」 「う……うんっ」  そして―― 「先生、おはようございますっ」 「おはよう、新井さん。今日も可愛いわね。新入生みたいなピンクのスーツなんて」 「あ、ありがとう」 「あたしが入学式の時のスーツなのよ。ちょっとスカートが短くてパンツが見えちゃってるけど、浩子ちゃんはこういうのがいいんだって」 「あらあら。ふふっ、前は浩子ちゃんがスカートをめくってたのに、今ではパンツを見られる側だなんてね」 「それは……その……みんなにはもう言ったけど……本当は、ぼくが可愛い服を着て、スカートをめくられたり、パンツを見られたりしたかったんだ……」 「ふふっ、やっぱりね。そういうことだろうと思ったわ。今更だけどみんな、新井くんのスカートめくり、まだ許してあげられない?」 「はい、もちろんですっ」 「まだまだ浩子ちゃんには、女の子の格好をしてもらわないと」 「ね、浩子ちゃん? まだ反省したりないわよね?」 「う……うん」  浩太は――いや、浩子は赤い顔ではにかんで、 「スカートめくりの罰として、これからもずっと、女の子の格好を続けます」   (終わり)


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